ドラ魂キング

彦野利勝、若手時代に中畑清を怒らせてしまった不文律

元中日ドラゴンズ選手で野球解説者の彦野利勝さんが3月10日放送の『ドラ魂キング』(CBCラジオ)に出演しました。

西村俊仁アナと柳沢彩美アナが「野球界の挨拶事情」について尋ねると、現役時代に今では考えられない指示があったと振り返る彦野さん。
いったいどんな指示があったのでしょう?

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挨拶はハッキリと

彦野「お昼だったら『こんにちは』。朝だと『おはようございます』は当たり前ですよね。
それが『あざーす』とかなるじゃないですか。それは注意されましたよ」

ドラゴンズ入団一年目に、寮で挨拶の指導があったそうです。

野球をはじめスポーツには「おいーっす」のような、元気だけはあるが言葉を濁すような挨拶のイメージがありますが、それは絶対ダメだそうです。

怒られるわけではないのですが、先輩の部屋に呼ばれて、「大きな声でハキハキと、ちゃんとわかるように喋ろ」と教えられたそうです。
 

相手選手との挨拶

彦野「プロ野球は社会人なわけですよ。体育会系のままの部活じゃなく、仕事ですから」

彦野さんは愛知高校から5位指名でドラゴンズに入団しました。
高校からプロの世界に入った選手から見れば、周りにいるのは全員目上。
球場に行ったら先輩の選手だけでなく、報道陣やその他職員、顔を見たら全員に挨拶するように指導があったそうです。

西村「じゃあ他球団の選手たち。対戦する相手とは?」

彦野「しませんね。当時はしない方が多かった。よっぽどの知り合いは別ですよ」

WBCやオリンピックに各球団から選手が集まった日本代表チームで出場する現在では、他球団のチームメートと言葉を交わすのは当たり前。

彦野「我々の頃は『相手と喋るな』って言われてた時代ですから。相手と喋ってるのをまともに見られると怒られてました」
 

相手としゃべるな

ヒットを打った時、ファーストやセカンドを守っている対戦チームの選手が寄って来て話をする光景がよく見られます。
彦野さんが現役時代はどうだったのでしょう?

彦野「だいたい一塁手って、結構年輩の方が多いんですね。そうすると若い選手には『ナイスバッティング』とか言ってくれるんです。『ありがとうございます』って、隠れてこそっと言ってました」

いくら大先輩であっても「相手チームの選手と喋るな」というルールは厳しく守られていたようです。
 

中畑さんが怒った事情

彦野「中畑清さんに怒られたことがあって」

若い頃に巨人戦でヒットを打ち、中畑さんに「ナイスバッティング」と声をかけられたことがあったそうです。

若手の時代、大スターから声をかけてもらって嬉しかったそうですが…。

彦野「喋るなって言われてましたから、忠実に守って無視してたんですよ。そしたら怒られましてね。
『先輩がこんなに言ってるのに、何だお前は?』って言われたのを覚えてます」

それ以来、どこのベース行っても先輩がいたら「こんにちは」と挨拶するようになったという彦野さん。

彦野「当時はわからないように、こそこそと言ってました。言わないのも失礼なので」
 

勝負の世界

現在では塁上で相手チーム同士が和やかに談笑しているシーンを見かけます。
それでも「試合中はあんまりニコニコしてない方がいいと思います」と語る彦野さん。

柳沢「特に立浪監督になって『笑っているのは外すよ』と言っていました」

西村「ヘラヘラしてるわけにはいかない」

彦野「ヒット打てば嬉しいし、褒められたら『ありがとうございます』はいいんですけど、勝負がありますから、あんまりニコニコしてない方が見栄え的にはいいかもしれないですね」

プロ野球は勝負の世界。塁上の和やかな挨拶ですが、試合展開によっては緊張が走ることもあるかもしれません。今シーズン、観戦のポイントにしてみましょう。 
(尾関)
 
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2022年03月10日18時34分~抜粋

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