ドラ魂キング

感染者数が急増 政府が掲げる「オミクロン株に合った対策」とは?

連日最高記録が更新され、急激に増え続ける新型コロナの感染者数。

政府は25日にまん延防止等重点措置の適用対象について、34都道府県にまで拡大すると決定しました。

岸田首相は、オミクロン株の特徴に合わせた対策の必要性を指摘しましたが、どのような対策が検討されているのでしょうか。

1月25日放送『ドラ魂キング』のニュース解説コーナーでは、CBC論説室の特別解説委員である後藤克幸が、あらためてオミクロン株の特徴を解説しました。

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急スピードで拡大

25日に発表された新型コロナ感染者数は、愛知県で4,120人、岐阜県で816人、三重県が382人と、愛知と岐阜は過去最多を記録しました。

沖縄・広島・山口の3県にまん延防止等重点措置を発令したのが1月9日でしたので、わずか2週間あまりで適用地域が一気に拡大していて、これだけでも今回の感染スピードがかなり早いことがわかります。

つまり、オミクロン株の一番の特徴は、感染者が増加するスピードがこれまで経験がないぐらいに早いということ。

そして、この特徴が引き起こしている問題でもっと大きいのが、保健所の業務が追いつかないということですので、まずはこの問題への対策が必要となります。
 

軽症?O157と同じぐらい?

保健所の負担を減らすことが急務ですが、感染症に関する法律の枠組みの中で新型コロナの位置付けは「保健所が全数を把握して、感染経路を調査すること」となっているため、これがかなりの負担となっています。

同じレベルの扱いをされる感染症は、コレラや赤痢、O157など、地域で発生する公衆衛生上の食中毒や、エボラ出血熱や結核など、社会に重大な影響を及ぼす危険のあるものが対象となっています。

新型コロナが発生した当時は、対処法がまったくわからず未知のものだったため、これぐらい重いレベルで対処するように決められました。
 

従来とは違うオミクロン株

ただ、オミクロン株の登場により、状況が変わりつつあると指摘する見方もあります。

全国で数万人規模の新規感染者が発生している現状においては、保健所の全数把握及び感染経路の調査は破綻し始めている状況。

また、重症化する割合もデルタ株と比べて低いというデータが出始めています。

保健所が直接全数調査を行なう枠組みを見直し、感染者を診察した医療機関からの報告で患者数を把握したり、治療の枠組みの中で医療機関が患者をケアするという方法に転換していくべきではないかという声が高まりそうです。
 

飲み薬とワクチン

ただ、重症化する人数はゼロではないため、引き続き重症化への対策が必要ですが、いま求められているのは、街中にある通常の薬局で重症化を防ぐ薬が買えること。

必要な人に必要な薬の処方ができるような体制を構築することが大事です。

現在はPCR検査の結果を待たないと、新型コロナかどうかが診断できないのですが、一方では現在開発されている飲み薬は「5日以内に飲まないといけない」と言われていて、診断の遅れにより薬の効き目がないということにもなりかねません。

並行して、3回目のワクチンを急いで進めるのも必要なこと。

政府は感染のスピードに負けないぐらい、対策のスピードを上げることが求められています。
(岡本)
 
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2022年01月25日16時42分~抜粋

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