元中日ドラゴンズ投手で野球解説者の川上憲伸さんが、1月20日放送のCBCラジオ『ドラ魂キング』に出演しました。
川上さんと言えば現役時代のカットボールと現在のトーク。
柳沢彩美アナウンサーが、川上さんに「カットされないトーク術」を聞きました。
西村俊仁アナにも参考になったのでしょうか?
ネタ帳は必要か?
柳沢「YouTubeやテレビの解説などでしゃべるネタは、日頃からストックしてるんですか?」
川上「僕は最もそういうのがない人間じゃないですかね」
ネタ帳はないという川上さん。
逆にネタを用意してきたことがわかる解説者がいるそうです。
川上「いまこのタイミングじゃないだろうっていう時にしゃべるんですよ。ピッチャー交代した場面やぞ。ここはピッチャーのネタをもっと俺がしゃべらな、と思うんですけど」
今の目標
柳沢「川上さんは、解説されている時の空気感とか試合運びを見て、その都度、ご自身の頭の中からパッと出すんですね?」
川上「思ったことを言っちゃうから、僕はガキ臭いんじゃないんですかね。これでも制御してるぐらいなんですよ」
柳沢「これでも…」
西村「実は、言いたいことがまだたくさんある?」
川上「はい」
解説者になって1年目の頃、新監督の立浪和義さんと一緒に解説をしたことがあったそうです。
その時、友達から「立浪さんがしゃべろうとしてるのに、お前が長くしゃべり過ぎや。気をつけろ」というクレームが来たんだとか。
川上「今の目標は何でも八分目です」
名前が思い出せない時
柳沢「どっかで会ったことあるけど名前が思い出せない。皆さんもご経験はないですか?そういった人とは、どんな風に話を進めていきますか?」
川上「まず一つは、先生っていう人が多いんじゃないかと思う。治療院の先生も先生やしね、先生ってつく人多い」
口では先生と言わないのですが、まず相手が先生と呼ばれる立場の人だと想定して話をするそうです。
川上「ゴルフ場なんかで会うじゃないですか。自分の中でわからないけど、なんとなく『どうですか、調子は』みたいな感じで言う」
周辺情報から探れ
周りの人がいたら、その人が名前のわからない人に話しかける言葉から情報を得て、さらに自分からも…。
川上「『今日はいつものメンバーですか?」とか。そうすると『今日は川上君の嫌いな人だよ」となると、あ~そうかそうか、あの人いたなあとなってくるんです」
交友関係はどこのラインか?をじわじわと会話の周辺情報から探っていくわけです。
川上「最終的には9割方、わからないまま終わっていきますけどね」
拒否する雰囲気の作り方
柳沢「この人だと思って、名前を呼んで『違うよ」って言われたことってあるんですか?」
川上「そのミスはないんだけど、逆があったんですよ」
「川上君、久しぶり」と声をかけられ、「どうもどうも、ご無沙汰してます」と答えたら、「いや、初めてだよ」と言われたそうです。
流石にカチンときたという川上さん。
それ以来、話しかけやすそうな雰囲気は作っていないんだそうです。
川上「ちょっとお腹痛てえな、話しかけないでくれ、みたいに困ってる感を出します。ちょっと痛いんだわという感じの」
川上さんの意外な答えに、笑いが止まらない柳沢と西村。
マスクの相手にも注意
川上「いま便利なのはマスク。話しの途中で『マスクしてるから全然わからなかったです」とか言うんだけど、ホントは前からわかってない」
西村「確かにマスクで隠れてるから、わからなかったことの言い訳にはなりますよね」
柳沢「もっと勇気を出せば『マスクしていてわかんないんですけど、どちら様でしたっけ?』と言える」
川上「それは、柳沢さんの賢さですよ」
川上さん、マスクをしている相手にも用心は怠りません。
川上「マスクちょっとだけ下にずらされて『これで分かる?』とか言われたらどうします?」
西村「それでわかんなかった時は一大事ですよね」
柳沢「うわ~そうか」
自分の浅はかさを悟る柳沢です。
英語調で行け
川上「名前のわからない相手には最近のことを聞くのがいいですよね。ゴルフやってますか?調子いいですか?仕事いいですか?とか。
まあ英語調でいけばいいんですよ。"How are you?"とか、"How’s it going,buddy?"みたいな感じの」
英語の部分は流石に発音が違う川上さんです。
柳沢「メジャー仕込みのトーク術」
川上「アメリカでそれしか言わんかった。友達(buddy)じゃないのに友達っぽく言ってました」
アメリカでも名前が思い出せない相手がいたようです。
そんな人に会った時は、会話から周辺情報を探る。英語調で「最近、どう?」と聞く。そもそも会話をしたくない時はお腹が痛いふりをする、ということでした。
(尾関)
ドラ魂キング
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2022年01月20日18時28分~抜粋