元中日ドラゴンズ捕手の中村武志さんが、1月17日放送のCBCラジオ『ドラ魂キング』に出演しました。
がゲストでした。
パーソナリティのダイノジの大谷ノブ彦に、若狭敬一アナウンサーも交え、まるでネタ?と言わんばかりのトークを繰り広げる中村さんです。
好きな球場、嫌いな球場
球場の好き嫌いを尋ねられた中村さん。
中村「まずホーム球場は自分の味方にしないといけないので。好きとか嫌いとか言ってられないので」
球場というよりも、その年いいピッチャーがいるチームのその球場は自ずと嫌いになったそうです。
中村さんが現役時代は巨人が強く、東京ドームが嫌いだったんだとか。
逆に好きな球場は神宮球場と広島市民球場(当時)。
中村「広島は個人的に食べ物がおいしいので」
大谷「試合が終わったら…」
中村「試合なんかどうでもいいです。とにかく早く終わって、ご飯食べに行くことだけ考えて」
若狭「何食べるんですか?」
中村「やっぱりお好み焼きですよ。あれは必ず食べないと」
無駄に会話を読む
中堅になって給料が上がってきたら、後輩を連れて寿司や肉を食べに行ったそうです。よく連れて行ったのは落合英二さん。
中村「僕は好きとか嫌いじゃないんですけど、連れて行ったのはほとんどピッチャーです」
大谷「やっぱり。仕事の話をちゃんとするんですね」
中村「いや、しません」
速攻で答える中村さんに、スタジオ爆笑。
若狭「せっかく大谷さんが褒めようとしたのに」
中村「その答えを出せっていう言い方だったので」
若狭「パスでしたね」
大谷「そのパスを読まなくていいですよ」
逆に連れて行ってもらっていたのは、投手だったそうです。
現役時代のプチ自慢
中村「一回だけ落合博満さんに、広島でご馳走になったことがあります」
若狭「おおーっ!」
中村「これ、プチ自慢です」
若狭「ということはごっついお肉とか?」
中村「和食だったです。後々気づいたら、ちょっと糖尿持ってたんで、やっぱり和食だったです」
落合さんに連れて行ってもらったのは一度きり。落合さんを前にしては何もしゃべれなかったそうです。
中村「ただ食べて飲んで。最後『頑張れよ』って」
最後はホテルのバーで少し飲ませてもらったそうですが、落合さんは早めに部屋に引き上げて…。
中村「僕はなぜか一人で、そこのマスターと飲みながらしゃべって、変な感じになったんです」
バーでサシで飲む
落合さんは部屋に帰る時、中村さんに声を掛けていました。
それが「最後まで飲んどけよ」と聞こえたんだそうです。とりあえず中村さんは飲むことに…。
中村「結果的に、そこのマスターとサシで1時間半ぐらいは飲んでた」
大谷「何でよ。帰っていいでしょ?」
若狭「何なのそれ(笑)」
異常にウケつつも疑問しか浮かばない大谷と若狭。
若狭「広島のマスターと何話したんですか?」
中村「食べ物の話と、あと落合さんの話も少し。たまに来られるんですか?って言ったら、初めてだって」
若狭「行きつけのバーじゃないんだ(笑)」
大谷もさすがに大ウケです。
初めて分かること
大谷「バッティング理論とか聞かないんですか?」
中村「これね、聞いたところで無理です。できないですもん」
キッパリ答える中村さん。
落合さんの神主打法は技術的にどうこうではなく感覚だと言います。さらに…。
中村「もちろんイチローの振り子とか王さんの一本足とか、やっぱり、みんな必ずかじるんですよ。必ずみんなどこかでやってるんですよ。1分でも1時間でも3日でも1年でも。正解が出てるので」
王貞治さんは一本足打法で世界のホームラン王。落合さんは神主打法で二度の三冠王。イチローさんは振り子打法でシーズン最多安打記録更新や打者五冠王。それぞれの打法で偉大な結果が出ています。
中村「ましてや僕らなんて見てるわけじゃないですか。やりたいじゃないですか。
他人がいないところでやるんですけど、もう頭がくしゃくしゃになって、そこで初めて無理だとわかります」
3つの打法を試す
中村さんは現役時代、一本足打法、振り子打法、神主打法と3つともかじったそうです。
まず手を付けたのが一本足打法。
中村「王さんみたいに上げれないですけど、僕は最後は足を上げた方が打ちやすかったです」
練習では振り子打法も真似したそうです。イチローさんをかじった感想は?
中村「もう恐怖感が出ますね。やっぱりボールに対するタイミングが合わないとバッターって怖いんですよ。僕の振り子はプラプラしてるので、恐怖感以外何もなかったです」
やりやすかったのは落合さんの神主打法だったそうです。ただしフォームだけ。
中村「あれはなんとなくリラックス出来るんですが、ただスイングが出来なかったです」
中日の選手に薦める打法
中村さんが現役時代をともにした彦野利勝さんが、バットを握るグリップの右手と左手を少し離して打つ打法をしていました。
剣道での竹刀の持ち方のもっと狭くした感じだそうです。
中村「あれだけ、唯一理論がわかったんです。もちろん試合でも使いました」
立浪監督が現役時代にも、少し離した持ち方をしていたそうです。
中村「あれね、ミート力が上がるんですよ。中日の選手でこの放送を聴いてくれてる人いたらキャンプでやって欲しいんですけど。ちょっと手を離すとミート力が上がるんです」
打った時の距離は出ないそうですが、ボールに対するミート力は上がるので、自ずと三振が減るといいます。
打率3割以上
左右の手を少し離してバットを握る打法。中村さんがこれを使った結果は?
若狭「じゃあ中村さんもしばらくそれを取り入れてたんですか?」
中村「いや、ここ一番、大事な時にやりました。3回ぐらい」
若狭「3回やって、やっぱり3打数3安打?」
中村「一本だけ打ちました」
大谷「(笑)」
中村「でもオチがあるんですけど、一軍ではやってないです」
若狭「ちょっと!一軍でやってないんかい!」
中村「一軍ではやっぱり怖いじゃないですか」
若狭「二軍の、ここぞの3回ってどんな時だ?」
中村「で、3打数1安打です」
若狭「3割3分3厘」
中村「立派な成績です」
早く帰りたい時は?
中村さんは21年間の現役生活で29個の盗塁を記録しています。
星野監督から、一度だけ中村さんに盗塁のサインが出たことがあったそうです。
雨の甲子園球場で、ドラゴンズがリードしてる場面だったとか。
中村「監督は『早くアウトになって帰ってこい』という考えだったんですけど、盗塁してセーフになったんです」
その後、スリーアウト、チェンジ。ベンチに引き上げ、盗塁成功を喜んでいると、星野監督にベンチ裏ですごく怒られたそうです。
中村「『お前はもっと頭使え』と。『キャッチャーだろ?状況を見ろ』。それを丸々審判に伝えました。審判は『任せといてください』と言いました」
大爆笑に沸くスタジオ。
若狭「次、同じように雨でぬかるんでいて、早く終わりたい時に中村さんが盗塁したらアウトにしてくれると(笑)」
大谷「おもしれえなあ」
中村武志さんが語ったネタのような本当の話でした。
(尾関)
ドラ魂キング
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2022年01月17日17時12分~抜粋