ドラ魂キング

「味ぽん」の“ぽん”ってどんな意味?

パーソナリティが日替わりで、いま気になることや趣味を語る『ドラ魂キング』「趣味コレ」のコーナー。毎週木曜日は、スーパーで食材を探すことが大好きな柳沢彩美アナウンサーが、食材の疑問を調査しています。

12月2日の放送で取り上げたテーマは、ミツカンの「味ぽん」と「ぽん酢」。鍋のみならず、焼肉、餃子、冷ややっこなど幅広い料理に使える万能調味料です。

株式会社Mizkanの広報担当の方に、お話を伺いました。

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「味ぽん」のルーツ

まずは最初の疑問、「味ぽんとぽん酢ってなに?」。

「ぽん酢」は、ゆず・すだち・かぼす・だいだいなどの柑橘類の果汁に、醸造酢を加えた調味料。ミツカンでは、1960年から販売がスタートしました。

「味ぽん」は、ぽん酢にしょうゆで味付けをした「味付けぽん酢」。これを略した「味ぽん」は、ミツカンが商標登録しています。

「味ぽん」は、実は博多の水炊き鍋にそのルーツがありました。

それは、ミツカンの7代目・中埜 又左工門(なかの またざえもん)さんが、取引先との宴会に出席した時のこと。

水炊きと一緒に出された「ぽん酢」のおいしさに魅了された又左工門さんは、「鍋に合う、おいしいぽん酢を作りたい」と一念発起!

醤油と柑橘果汁がまろやかに混ざり合う、「鍋専用調味料」の開発が始まりました。

「味ぽん」が誕生したのは1964年。ミツカンの「ぽん酢」が登場してから、4年後の出来事でした。
 

オランダから来た「ポンス」

続いての疑問は「ぽん酢の“ぽん”って何?」。

意外にも、これはオランダ語。ぽん酢の“ぽん”は、オランダ語の「pons(ポンス)」が語源です。

日本が鎖国をしていた江戸時代、オランダは長崎県の出島で唯一交易を許されていた国。オランダから日本に伝えられた数多くの文化のひとつが、この「ポンス」でした。

「ポンス」とは、焼酎に水・砂糖・香辛料、柑橘果汁を加えたアルコール飲料のことで、カクテルの一種。

次第に、日本人がポンスの材料のひとつである「柑橘果汁」のことだけを「ぽんず」と呼ぶようになり、「酢」の漢字が当てられて「ぽん酢」となったのです。
 

歴史は巡る「ぽん酢サワー」

ミツカンの「ぽん酢」と「味ぽん」は、用途が好みで異なります。

「味ぽん」は、お鍋のほか、焼肉や魚にかけるなど。
「ぽん酢」は、フライにかけると爽やかになります。

しかし今、この「ぽん酢」を焼酎で水割りにする「ぽん酢サワー」が人気沸騰中なのです。

「ほら!オランダのポンスに戻ってるんですよ!」と驚く柳沢に、「出島に戻ろうぜ!ということですか?鎖国しますか?」と、ふざける宮部和裕アナウンサー。

オランダのアルコール飲料「ポンス」が巡り巡って、現在日本では「ぽん酢サワー」として飲まれているという事実。

歴史ロマンを感じるブームが生まれているようです。
(minto)
 
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2021年12月02日16時30分~抜粋

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