ドラ魂キング

スーパーで耳にする音楽を奏でる「呼び込み君」とは?

スーパーマーケットのお総菜コーナーでよく耳にする音楽。これらは「呼び込み君」と呼ばれるのだそうです。

10月14日放送の『ドラ魂キング』では、柳沢彩美アナウンサーが、この「呼び込み君」について調べました。
聞き手は西村俊仁アナウンサーです。

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耳に残る謎の曲

スーパーの食材コーナー、ディスカウントストアやさまざまな小売店で音楽が流れるのを耳にした方は多いでしょう。
そんな音楽でも、特に耳に残う音楽があります。
柳沢アナが歌うのを文字起こしすると「ポポーポ、ポポポ。ポポーポ、ポポポ」というもの。

これを店内放送の一部と思っている方もいるかもしれません。
実はこの音の正体は、その名も「呼び込み君」という小型の機械から出たものなのです。

柳沢アナが、この「呼び込み君」を販売する群馬電機株式会社商品開発本部の佐藤さんに取材した話を紹介します。
 

呼び込み君の正体

「呼び込み君」は高さ20センチ、横15センチで厚さ6センチくらい、中型の辞書ぐらいの大きさの装置です。
イラストで描かれた目と鼻と口があり、着脱式のプラスチックの手も付いています。
これが「呼び込み君」と擬人化されている所以でしょうか。

西村「爬虫類系?」
柳沢「亀がアニメになった時の顔に似てますね」
西村「ポケモンとかにいそうだよね」
柳沢「ポケモンのカメックス。銭亀とかこういう顔をしてますね」

値段は2万3980円。購入者のほとんどはスーパーや販売業ですが、個人で買うことも可能だそうです。
 

曲は2バージョンある

柳沢アナが「ポポーポ、ポポポ」と歌ったものは「アップテンポバージョン」という50秒の曲です。
実は、もう1曲バージョンがあって、チャンネルを変えると「ボサノババージョン」になるそうです。
 
柳沢「私のよく行くスーパーでは、このボサノバはお肉売り場。ポポーポ、ポポポは魚売り場なのよ」

呼び込み君はたいていスーパーの棚の上に置かれているので、音楽が聴こえたら探してみましょう。
 

誕生秘話

「呼び込み君」を開発したのは群馬県のメーカー、群馬電機株式会社。もともとLEDを使った駐車場の看板などを作っていたものづくり企業です。

ある日、営業先のスーパーから、販促メッセージを再生するカセットテープレコーダーへの苦情を聞いたそうです。
テープが延びたり、音質の劣化も激しいため、常に新しい新品を購入する必要があるなど、手間もコストもかかって困るということでした。

見てもらう看板を「POP(ポップ)」と言いますが、スーパーの中でいろんな商品を探しているお客さんが常に見てくれるとは限りません。では耳、聴覚からアプローチするPOPの商品も作ってみよう、という発想で開発されたのが「呼び込み君」でした。
 

正しい使い方

「呼び込み君」の完成は20年以上前の2000年。カセットに比べて音質もよく、録音機能が付いていて、収録したメッセージを音楽と合わせて再生できることです。

「呼び込み君」の筐体は、胸に黒真珠のアクセサリーをつけているようにも見えますが、ここが人検知センサーになっています。前を人が通るとメッセージが流れる仕組みです。

「ポポーポ、ポポポ。ポポーポ、ポポポ」というアップテンポバージョンの曲に乗せて、「本日の特売はサンマ、一尾○○円~」という具合です。

ちなみに音楽は「こどもが楽しくなるような曲」というテーマ。作曲者がいますが、現在は行方がわからないそうです。ちょっと謎な部分も「呼び込み君」の魅力です。

個人でも購入できますので、「ポポーポ、ポポポ」をいつも聴いていたいという方は、おひとつ家庭にいかがでしょうか?
(尾関)
 
ドラ魂キング
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2021年10月14日16時29分~抜粋

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