ドラ魂キング

将来、あなたの会社のトイレが男女共用で1つだけになるかも!?

2021年09月23日(木)

ニュース

サラリーマンが1日の大半を過ごすオフィスでは、快適な労働環境を保つことは大事なことです。

当たり前すぎて気づかないかもしれませんが、トイレも仕事のモチベーションで大事なものの1つ。

しかし、日本の会社のトイレが将来減るかもしれないということが、今、大きな議論を巻き起こしています。

9月21日放送『ドラ魂キング』のニュース解説のコーナーでは、CBC論説室特別解説委員の北辻利寿が、会社のトイレを巡る問題について解説しました。

トイレの数は法律で決まっている

議論の元となっているのが、厚生労働省の省令「事務所衛生基準規則」の改正を検討していること。

これは労働安全衛生法に基づくもので、職場の照明の明るさや休憩室やトイレなどに関するルールを定めていて、50年前に作られた規則です。

会社や従業員の規模にもよりますが、このルールにより、一定以上の労働環境が保障されているというわけです。

この規則に対し、7月に厚生労働省が改正案を提出したのですが、その中にトイレの設備に関する見直しが含まれています。

実は現在の規則では、トイレは男性の大便用・小便用と女性用の3つに必ず分けるように決められています。

さらに男性の小便用は30人ごとに1つ、男性の大便用は60人ごとに1つ、女性用は20人ごとに1つ以上設けることが義務付けられていて、守られていない場合、事業者は6か月以下の懲役か、50万円以下の罰金が科せられます。
 

改正案の内容は?

改正案によりますと、基本的には男女別という考え方は変わらないのですが、10人以内の会社は男女共用のトイレ1つを認めようというもの。

改正する理由は、規則を作って50年も経ったため、例えばバリアフリーのトイレはカウントされないなど、実情に合っていないというのが1つ。

また、コロナ禍によりリモートワークが増えてきた中で、トイレの数があまりなく、できるだけスペースを狭くした所を借りて家賃を削減したいという企業が増えているという事情もあるようです。

厚生労働省はマイナス面が出ないようにしますと語っているものの、広く国民から意見を募る「パブリックコメント」では、この改正案に対して、1か月ですでに1,500件を超えるコメントが寄せられていて、その大半が改正に反対なのだそうです。
 

反対意見が殺到!

多くの女性からしてみると、男性が使った後のトイレに入るのは嫌という思いもありますし、掃除が大変といったことや、1つしかないと行きたい時に行けないということもありそう。

この改正案は本来、今月に交付される予定でしたが、審議会の分科会からも「この改正は慎重になった方が良いのではないか」という意見が出るなどして、現時点では先送りの状態となっています。

パーソナリティの高田寛之アナウンサーは、「これが難しいのは、起業を推奨する動きになったとしても、事業所のトイレ1つとってもかせになる可能性がある」とコメント。

固定費が高くなることで事業を進めるのが難しくなる一方で、働く側からすると労働環境があまり良くない所で働こうとは思わないため、単に反対で済むことではないかもしれません。

北辻委員は最後に、「働く人にとって衛生面は大事なので、きちんと時間をかけて話し合うことが必要だと思いますね」と語りました。
(岡本)
 
ドラ魂キング
この記事をで聴く
2021年09月21日16時45分~抜粋
関連記事
嬉しくなるほど至れり尽くせり。兵庫県神戸市「神戸みなと温泉 蓮」 中日・OB平田良介が提案した「幻の球場グルメ」があった? 中日の優勝がかかってる?大谷ノブ彦、今週の勝敗予想にかける思いを激白 シャワーまで温泉使用!長野県戸倉上山田温泉「万葉超音波温泉」 あなたにぴったりの『プロ野球選手名鑑』を教えます

番組最新情報