私たちの生活を一変させた新型コロナウイルスですが、昨年から収まる気配がありません。
コロナ禍は現在2年目となりましたが、昨年と比べて微妙に私たちの生活様式は変わってきているようです。
8月10日放送『ドラ魂キング』では、CBC論説室の北辻利寿特別解説委員が「売れた物・売れなかった物のランキング」を通して、私たちのライフスタイルの変化について解説しました。
上半期で急激に売れた商品
調査会社インテージは先頃、全国のお店約6,000件に対し、2021年1月から5月までの間と、昨年の同時期で売り上げ金額を比較し、1年間の伸び率について調査したランキングを公表しました。
2020年の上半期、初めて新型コロナの影響を受けた際は、伸び率が大きかった1位がマスク、2位がうがい薬、3位が手指消毒液と、まさにコロナ一色といったランキングでした。
そして、今年の上半期は顔ぶれが変わり、まず1位が麦芽飲料。
巣ごもり生活で外に出られないことで、健康に気を遣う人が増えてきたようです。
健康という点では、4位に血圧計も入っています。
2位はプロテイン粉末で、こちらは筋肉をつけるというイメージが強いですが、高タンパク質で美容に良いという効果を狙っているようです。
巣ごもりからやや脱出?
また、5位にヘアトリートメントが入っているのですが、調査会社の分析によりますと、「美容院に長い時間滞在することを敬遠する傾向が現れている」そうで、そもそも美容院に行く回数自体を減らしている人も、少なくなさそうです。
その他にランク外から入って来たのが、「鼻炎治療薬」。
花粉症対策と思われますが、昨年は花粉の飛散が少なかったということがあるものの、今年伸びているということは、北辻委員は「やっぱり(多くの人が外に)出始めたということが現れてますね」とコメント。
ちなみに昨年のベスト3、マスクやうがい薬、手指消毒剤は今年も売れているものの、ランキングには入っていません。
これは伸び率のランキングなので、昨年も今年も売れていると、上位には入らないためです。
売れ行きが下がった商品は?
一方、販売が苦戦したランキングですが、2020年上半期の1位は、めまいの症状を抑える薬で、乗り物の酔い止め薬など。
これは旅行が減ったことが如実に表れています。
そして、今年の1位はうがい薬で、5位に市販の風邪薬、7位に咳止め薬も入っていますので、これは手洗いやマスクが浸透して、風邪予防につながったことの現れでしょう。
2位が口紅で、3位が頬紅というのは、外に出ていてもマスクをしているので、見えない部分だから必要ないという理由のようです。
その代わり、まつげ美容液やアイメイクなど、見える部分に集中して力を入れている女子も少なくないよう。
北辻委員は昨年との違いについて、「コロナの1年目はマスクや手指消毒剤など、直接的な衛生商品が多くあったんですけど、2年目は巣ごもり生活が慣れてきたのか、それを充実させる、あるいは健康食品など、一歩進んだ商品が売れ始めてる」とまとめました。
さらに、「下半期はワクチンが行き渡って、五輪の特需を含めて、どんな商品が売れていくんでしょうね」と語りました。
(岡本)
ドラ魂キング
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2021年08月10日16時43分~抜粋