ドラ魂キング

落合博満、中日監督1年目の「紅白戦」の真相を語る

2021年06月16日(水)

スポーツ

6月14日から1週間、CBCラジオ『ドラ魂キング』では、若狭敬一アナウンサーが、中日ドラゴンズの元監督落合博満さんへインタビューした様子を毎日お送りします。

初回の14日は、監督就任一年目のエピソードから。当時は前代未聞と騒がれた、キャンプ初日での紅白戦の話などについて。

監督に必要な事

若狭「プロ野球の監督に必要なのはなんだと考えてらっしゃいますか?」
落合「勝たせることだろうね」

勝たせるために、落合さんが一番に考えたことは強いチームを作ること。

2003年秋に監督として就任して、2004年キャンプ初日の2月1~2日と紅白戦を行いました。
その時の中日ドラゴンズの強さの印象を聞くと、「あの時は全然ないですよ。だから練習させたんです」と落合さん。
 

練習を無駄にしないためには?

2003年秋のキャンプ終了後は、この成果をどう活かすか?ということしか考えていなかったんだそうです。

ところが12月、1月のオフシーズンでは、選手は休みとなります。
せっかく練習したものが元に戻って、また一からやり直しになってしまいます。

そうならないためにはどうするか?と考えたのが、2月1~2日のキャンプインに行われた紅白戦だったそうです。

落合「練習は、ここを無理したら怪我をするなってブレーキをかけられるけどもゲームはごまかしがきかないんですよ。

選手は本能でボールに向かって行く性質があるので、ゲームをやるって伝えれば、ゲームをやる身体で来なきゃいけないんだろうと、最低限考えてくれるだろうなって思ったんです」

選手たちは、想像以上に身体を作って来たそうです。
 

まだまだのチームだった

落合さんの言う強いチームを100とすると、あの紅白戦におけるドラゴンズの印象はまだ50もなかったそうです。

落合「強いチームを100としたら、現状は20ぐらいしかなかったんだから」

具体的には2003年秋のキャンプで20。
ひと冬越す時に、怠けるなよという意味も込めて紅白戦を実施しても50ぐらい。
当時のドラゴンズの戦力は、落合監督にとっては未熟だったようです。

落合「だって、やることがいっぱいありすぎて…」

厳しいキャンプで得たもの

落合「まず野球をやるだけの体力をつけること。体力がつけば当然、練習量も増えて来るよね。そうすると技術力もアップしてくるだろうし。だからシーズン中、休みなかったでしょ?(笑)」

紅白戦の後のキャンプもかなり厳しいものでした。
当時は4勤1休が主流の中、6勤1休の日程でした。

落合「そしたら周りから『選手を潰すのか?殺すのか?』って結構なバッシングを受けた。
結局シーズン終わってみれば、なんとかやりくりできたかなっていう感じではあった」
 

勝つことが大前提

こうして始まった2004年は、1999年以来のリーグ優勝を決めました。
落合監督が考える強いチームに対して、現実のドラゴンズは「練習の絶対量が足りなかった」ということでした。

この優勝は、1年目の種まきに過ぎなかったのでしょうか?

落合「いや、やるからには勝つことを大前提に考えてたから。でなきゃあ、みなさんに失礼に当たる」

とにかく勝つこと。この基本的な姿勢から後に「常勝ドラゴンズ」と評価される落合監督時代が始まったのでした。 
(尾関)
 
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2021年06月14日17時02分~抜粋
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