ドラ魂キング

家族ドラマに欠かせない…橋田壽賀子さん、田中邦衛さん訃報相次ぐ

今週、日本のテレビドラマで長年活躍された2人の方の訃報が相次ぎました。

俳優の田中邦衛さんが3月24日に亡くなられていたことが4月3日に報じられ、翌4日には脚本家の橋田壽賀子さんが亡くなられたことが報じられました。

4月6日放送『ドラ魂キング』ではCBC論説室の北辻利寿特別解説委員が、あらためてお二方の足跡について振り返りました。

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40年前の大河ドラマ

橋田さんの作品で真っ先に思いつくものといえば、今もスペシャル番組が放送されていた『渡る世間は鬼ばかり』(TBS系)という方が多いのではないでしょうか。

そして、現在50歳のパーソナリティ 高田寛之アナウンサーにとっては、NHK朝の連続テレビ小説『おしん』。

しかし、10歳ほど年上の北辻が思い出すのはこの2作品ではなく、ちょうど40年前の1981年(昭和56年)に放送されたNHK大河ドラマ『おんな太閤記』だといいます。

当時、女性1人が主役となる大河ドラマは、19作目で初だったそうです。

豊臣秀吉の妻となる「ねね」に焦点を当てた作品で、佐久間良子さんが主演、西田敏行さんが秀吉役を演じました。

秀吉の母親役に赤木春恵さん、妹役が泉ピン子さん、姉は長山藍子さんというキャスティングで、後に橋田さんのドラマに多数出演された方々ですね。

北辻は、戦国時代がテーマだが、ホームドラマの要素が含まれていた点で画期的と解説しました。
 

大河ドラマを3作も執筆

橋田さんが描くテーマには「家族」が多いですが、ご自身の体験から「反戦」というテーマも多かったためか、『おんな太閤記』では合戦のシーンがあまり描かれていなかったそうです。

橋田さん脚本の大河ドラマは、他に三田佳子さん主演の『いのち』や、大原麗子さん主演の『春日局』もあり、いずれも女性が主役です。

大河ドラマを3作手がけたことがあるのは、現在のところ橋田さん以外ではジェームス三木さんだけ。

2022年放送予定の作品を含めると、三谷幸喜さんが同じく3作品で並びます。

北辻がここまで細かく解説するのには理由があり、実は大河ドラマ検定も持っているから。

ドラゴンズ検定1級だけではなかった……というよリも、そんな検定があったことが驚きです。

なお、プロデューサーの石井ふく子さんのお話によりますと、実は橋田さんはコロナ禍を通じて家族愛について書きたいと思われていたそうで、実現しなかったのは残念ですね。
 

心に残るセリフ

そして、「家族」をテーマにしたドラマで、『おんな太閤記』と同じく40年前に放送されたドラマが、田中邦衛さん主演のドラマ『北の国から』(フジ系)。

脚本家倉本聰さんの代表作で、北海道の富良野が舞台。

不器用で頑固だけど、こどもや周りの人たちに愛情深く接する黒板五郎の役が見事にハマっていました。

北辻「この前再放送された『北の国から '87初恋』で、息子へのセリフで『疲れたらいつでも帰ってこい。息が詰まったらいつでも帰ってこい。国へ帰ることは恥ずかしいことじゃない。お前が帰る部屋はずっと空けとく。ふとんもいつでも使えるようにしておく』という言葉があるんですけど、いいセリフですよね」

それまでは、田中さんはヤクザ映画のイメージが強かったのが、朴訥な父親のイメージに変わった作品でもあります。

高田「僕は山田洋次監督の『学校』。第1作に田中さんが主役級で出ていらっしゃって、本当に北の国からのイメージが、この役どころも生んだかなって」

まだまだ話はつきないところですが、ここで時間となってしまいました。
(岡本)
 
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2021年04月06日16時43分~抜粋

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