ドラ魂キング

東日本大震災から10年。貫かれている楽天イーグルスの姿勢とは?

11日で東日本大震災から10年を迎えます。

3月8日放送のCBCラジオ『ドラ魂キング』では、いつもはドラゴンズについて熱く語っているCBC論説室の北辻利寿特別解説委員が、楽天イーグルスについて語りました。
聞き手は、自身も東北と関わっているダイノジの大谷ノブ彦、清水藍です。

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田中将大投手の言葉

北辻は、田中将大投手がアメリカから帰ってきた時の記者会見の言葉が印象に残っているそうです。それはこんな言葉でした。

「10年という数字は自分にとって意味のあるタイミング。今まで以上に近くにいられることで、また何かできるじゃないか?」

北辻はこの田中投手の言葉が、楽天イーグルスが10年間、震災とどう関わってきたかを表してると言います。
 

入団時から意識させる

楽天イーグルスは復興支援の意識も高いそうです。
ユニフォームには『がんばろう東北』というワッペンを付けています。
例えば辰巳涼介選手がホームラン打った時に、カメラの前でそれをパッと見せる。そんなところも復興意識の高さだと北辻は言います。

楽天イーグルスは、新入団選手が、毎年被災地を訪問します。今年も1月のキャンプイン前にドラフト1位の早川隆久投手をはじめ7人の選手が、宮城県の名取市を訪れました。

北辻「慰霊碑に献花したり、今シーズンの活躍を地元の人たちに誓ったり、自分たちのチームの立脚点が10年前の東日本大震災にあることを、新入団選手から叩き込むっていうか、それがすごく印象深いと思ってます」
 

イーグルスの取り組み

楽天イーグルスは東日本大震災のための募金団体「TOHOKU SMILE PROJECT」を立ち上げました。
テーマは「スポーツの力でこどもたちを元気に!」。

今年の1月末の時点で約2億5480万円集まっていて、この募金で東北の各地にこどものためのスポーツ施設を作る活動をしています。

「TOHOKU SMILE PROJECT」の一環として、毎年シーズン中には「TOHOKU SMILE デー」という日を設けています。この日には、チャリティーで統一球や特別なTシャツなどを販売しています。

大谷「僕も、あの日をきっかけに東北とは交流してるんですけど、10年経って、本当の意味での復興は、まだまだ時間がかかることだと思いますけどね」

しかし、楽天イーグルスの次世代への取り組みは着実に進んでいるようです。
 

ファンに寄り添う姿勢を貫く

北辻「去年から新型コロナという新たな災厄がやってきた。ここで、実は、楽天イーグルスという球団に根付いた、ファンに寄り添う姿勢が凄く活かされてるんですよね」

去年、6月に行われた本拠地の開幕戦は無観客試合でした。
そんな中、プロ野球で、ファンにリモートで参加してもらう企画をいち早くやったのが楽天イーグルスだそうです。

北辻「球場内のスタジオを活用して、応援歌でマスコットが踊ったり、ネット上でジェット風船を飛ばしたり。そうやってファンに寄り添っていける根底には10年前の経験があるのかなって思います」

『東日本大震災の経験から、(コロナも)一度とにかくしっかりと受け入れてから対応することの大切さを学んだ』。

これは北辻が感心した、岩手県出身の銀次選手の言葉です。
 

地元と共にある球団

100何年前に津波が来た街では防波堤を作っていたそうです。
しかし東日本大震災で起きた津波は、それを軽々と乗り越えてしまったといいます。

大谷「僕たちは正確な情報をちゃんと伝えていかなきゃいけないし、常に意識しなきゃいけない。それを野球選手の皆さんが思い出させてくれる、意識させてくれるって、大事なことですよね」

北辻「それを楽天イーグルスという球団の歩みが証明しているということですよね」

今年は岩手県出身、ロッテの佐々木朗希投手と、楽天イーグルスに復帰した田中将大投手の対決が見られるかもしれません。
東日本大震災から10年。野球の底力が熱く燃えるでしょう。 
(尾関)
 
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2021年03月08日16時46分~抜粋

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