ドラ魂キング

プロを目指す少年へ小松辰雄が直伝。速球を投げる方法とは?

元中日ドラゴンズ投手の小松辰雄さんが、1月13日放送の『ドラ魂キング』に出演しました。

現役時代「スピードガンの申し子」と呼ばれた小松さんに、宮部和裕アナウンサー、山内彩加アナウンサーが速球を投げる方法を伺いました。

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速球の秘密は背筋

「どうしてそんなに速い球を投げられるんですか ?」

小松さんが野球教室に行くと一番よく聞かれる質問だそうです。

小松「ある程度は天性のものがあるんですが、そこからいかに努力するかだと思います」

「天性のもの」についてはリスナーからこんなおたよりが。

「確か小松さんは背筋力の値が球界ナンバーワンではなかったですか?小学校時代、ソフトボール投げの石川県の記録を持っていたと聞いています」(Aさん)

これに対する小松さんの答えは…

「背筋が300ありましたからね。だから背筋計の針がぐるっと一回りしました」
 

速球の秘密はバネ

背筋力が強いのは生まれつきという小松さん。
石川県の能登半島出身で、こどもの頃は海へ行ったり山で走り回っていたそうで、鍛えられた秘訣はそこにもありそうです。

宮部「毎日、能登で食べてたものがノドグロだったから背筋力が付いた?」
小松「そんな高い物食べられません。あと、バネもあったんですよね。中学3年の時に、幅跳びで6メートルを飛びました」

星稜高校時代の映像を見ていたという山内アナがこんなことを言いました。

「脚もがっちりとされてて、背筋だけではなくて何かが必要なのかなと思いました」

 

速球の秘密は下半身

小松さんの高校から現役時代は「ピッチャーは走って下半身を鍛えろ」とよく走らされていたそうです。

小松「昔は下半身を使って下から投げろと言われました。だから、みんな右膝に泥がついたんですよ」

右ピッチャーだと左足で踏み込んで投げた後右足は残りますが、その膝に泥がつくんだそうです。

現役時代の小松さんを調べてみると、確かに右膝に泥がついています。そしてフォームがとにかく低く、踏み込む左足はほとんど90度に曲がっていて、写真だと片膝をついて投げているように見えます。
 

江川もやっぱり下半身

小松「昔のピッチャーはみんな泥がついてましたよ。今のピッチャーは、ほとんどついてないでしょ?今のピッチャーは上体が高いんですよね。もっと下半身を使うようになると、もっと長いイニングもつようになるんです」

宮部「そんなに下半身を使うって体力的にできないんじゃないですか?」

小松「だから走り込みをしないともたないわけですよ。「江川(卓)さんなんかすごかったですから。江川さんもちゃんと膝に泥がついてましたからね。だから下から浮き上がるようなボールが投げられたわけですよ」
 

少年たちが速球を投げるには

小松さんの速球の秘密は背筋、バネ、下半身にありとわかりました。
では、最初に戻って、ボーイズリーグや野球教室では、速球を投げるためにどう教えているのでしょうか?

小松「中学生ぐらいの子に球を速くしろっていうのは無理なんで、もっと遅いボールを投げろと言っています」

できるだけ遅いスローカーブを投げて、次に普通に真っすぐに投げるとそのギャップで、バッターには速く見えるんだそうです。

スローカーブを投げるのも難しいそうです。カーブのイメージは捻ったら、曲がってくれそうです。こどもたちはどうしても捻ってしまうんだとか。

小松「捻っちゃダメなんです。カーブは手首を使わずにすっぽ抜くんですよ」
 

スピードだけじゃない

小松「私は高校の時まではしょんべんカーブでしたからね。高校の時は8~9割が真っすぐでしたからね」

昔はスライダーとかフォークを投げるピッチャーはいなくて、小松さんはプロに入って、先発で投げるようになってから、いろんな球種の球を覚えていったそうです。

ちなみに小松さんが生涯で最も球が速かった時期はプロに入って2年目の1979年(昭和54年)。抑えの時に154キロ出たそうです。

小松「でも質の良いボールを投げたのが沢村賞を獲った昭和60年(1985年)。先発に回ってボールの質が変わりましたね。スピードだけじゃないんですよ」

スピードガンの申し子が「スピードだけじゃない」と発言。奥の深い小松さんの話はまだまだ尽きませんでした。 
(尾関)
 
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2021年01月13日18時31分~抜粋

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