中日ドラゴンズOBで野球解説者の牛島和彦さんが11月25日放送の『ドラ魂キング』(CBCラジオ)に出演しました。
西村俊仁アナウンサーが取材した最新のドラゴンズ情報について解説する牛島さん。
ドラゴンズの秋季練習も26日までとなりましたが、ここでは、伊東勤ヘッドコーチに取材した内容について取りあげます。
盗塁が少なかったドラゴンズ
伊東氏は今季のドラゴンズについて、「得点が相変わらず取れないという中で、だんだんとつなぐ野球はできてきている。その中で盗塁が少ないというところで、意識の低さがある」と評しました。
今季のセ・リーグでは、ジャイアンツとタイガースがともに80盗塁だったのに対し、ドラゴンズは半分以下の33盗塁となっています。
さらに伊藤氏は「結構サインは出してるんだけれども、なかなか選手がスタートを切れない。思い切りがない。結果を気にし過ぎてるんじゃないか」と語っています。
ドラゴンズの盗塁が少なかったという結果に対して、牛島さんは次のようにコメント。
牛島「見ててこのケース、アウトになっても行ってもいいんじゃないの?っていうのがちょこちょこあるんですけど、それでも行かないんですよね。
勝負かけてアウトになってもそんなに影響ないところで走っていかないと、たぶんスタート切りづらくなってくると思うんですよね。
やっぱり負けてる展開であれば盗塁ってなかなか行けませんからね。
だからいつもリードしてて、こっちに流れがある時の方がバンバン行けますから、そういうタイミングを見て本当は走って欲しいと思うんですけどね」
あまり盗塁をチャレンジしなかったというのが、今季のドラゴンズの残念だった点といえそうです。
盗塁をするかしないか、誰が判断?
では、盗塁をチャレンジする、しないというのは、選手個人の判断によるものなのでしょうか。
宮部和裕アナ「チームによると思いますが、そもそも首脳陣からのサインとして、『走りなさい』というのと、『このカウントはストップ』というのと、あと『グリーンライト』といってある程度任せるというのがあるらしいじゃないですか。
そういう意味で、グリーンライトなのに走らなかったっていうことが、今のお話なんですかね」
牛島さん「チームによって、行けるんだったら行ってよとかいう選手もいれば、この子は言ってあげないとスタート切れないなとか、ありますからね。
ある程度配球読みながら、変化球が来そうだなという時にGOのサインを出してあげる。
それでも、サイン出てても一歩目が切れないと、やっぱり思い切って行けないですよね」
盗塁は練習試合やオープン戦などで試して、経験を積まないとなかなか難しいようです。
ピッチャーをよく見ると…
さらに牛島さんは、盗塁に大事なのは観察眼だと語ります。
牛島さん「やっぱりピッチャーの研究をしないとダメですね。
僕なんか現役の時に、(投手だったので、ランナーに)牽制したら、ぜんぜんベース着いてるんですよ。ホームに投げたら、ダッとスタートされるんですよ。
なんでこんなにって言ったら、(後に)トレードに行って、その時の敵チームの人がいたから見せてくれたんですけど。
右足に体重をかける方が牽制をしやすいんですよね」
宮部「軸足を作っといて、くるっと反転」
牛島「その時に右のお尻のところに(ズボンの)しわが寄るらしいんですよ。それでみんな」
宮部「しわなんてクリーニングの加減でわからへんみたいな感じかと…。そんなんでわかるんですか!」
牛島「ピチッとしたズボンを履いてるんじゃないですか。だからちょっとダボダボにして変えたりとかね。
だから面白かったのは、牽制するつもりないのに、ちょっと間が空いたんで牽制したらアウトになるんですよ」
ズボンのしわを観て判断するとは、視力と観察眼がなければできないこと。
そして、後にはあえて緩いズボンを履くというのも、まさに野球は駆け引きのスポーツですね。
(岡本)
ドラ魂キング
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2020年11月25日18時03分~抜粋