ドラ魂キング

もう他のイモでは満足できない?愛知県新城市の「八名丸さといも」

毎週木曜日の『ドラ魂キング』で、旬の食材にスポットを当てている柳沢彩美アナウンサー。

11月12日放送で取り上げたのは、秋から冬にかけて旬を迎える里芋。
柳沢アナが、愛知の伝統野菜にも指定されている「八名丸さといも」について、新城市のJA愛知東八名丸さといも部会部会長の山本さんに聞きました。

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美味しい美味しい美味しい

「八名丸さといも」は、昭和20年初期から旧八名郡(現、新城市一鍬田)で作られ始め、新城市を中心とした地域だけで広がったんだそうです。
丸い形の良いものだけを優性遺伝として残し、今の形になったんだとか。

八名丸の「丸」は、その形に由来しているそうで、綺麗な丸い形が特徴です。サイズはテニスボールの一回り小さいぐらいだそうで、一般的な里芋と比べるとかなり大きいです。

食感はモチモチしてフワフワ。煮崩れしにくく歯ごたえがとても良いんだそうです。一度、「八名丸さといも」を食べると他の里芋が食べられなくなるんだとか。

山本さん「私のおばさん達もですね、美味しい美味しい美味しいと言って、家に帰ってくれば、必ず持って帰るぐらいです」
 

お酒にも合う

新城自慢の「八名丸さといも」。一体、どんな料理に合うんでしょうか?

山本さん「自分の好みですが、煮ものが最高に好きですね。今の時期ですと、酒と一番合うのがイカと一緒に煮たイカ里芋です」

皮に包丁で水平に切れ目を入れて、蒸したり茹でたりする『きぬかつぎ』も人気だそうです。去年、地元のイベントで100キロほどのきぬかつぎを出したところ、すぐになくなったんだとか。

切れ目から帽子を取るように皮がスポっと剥けて食べやすいのが人気の秘密のよう。きぬかつぎは生姜醤油で食べるのが基本のようです。もちろんお酒にも合います。
 

おばあちゃんの思い出

山本さんによれば、幼い頃はお月見で「八名丸さといも」が月見団子とともに供されたとか。

山本さん「この地方でやっていたのか、うちだけなのかわかりませんが、祖母がやってくれて、お月様を見上げて食べていました。今はやっておりませんけどね」

実は十五夜に里芋を飾るのは全国的な風習。十五夜は別名「芋名月」というくらいです。
とりわけ「八名丸さといも」はその丸い形ゆえ、お月見にはもってこいだったのでしょう。
 

簡単な皮の剥き方

柳沢「里芋を調理する時、皮を剥くのが非常にヌルヌルして大変だと思うんですけど、いい剥き方ってあります?」
山本「私たちの方では、取ってきた芋をバケツの中に入れてですね…」

里芋の皮を簡単に剥くために、用意するものはバケツと、バケツの倍ぐらいの長さの木の角棒2本と棒を縛る紐。

里芋をバケツの3分の1ぐらいの深さまで入れます。二本の角棒をバケツに差し込み、上から3分の1ほどの所で縛ります。
縛ったところを支点にして、ハサミのようにゴシゴシ動かします。さらに前後左右に捻りを加えながらゴシゴシすると…。

山本さん「芋が自然に剥けてくんですよね。芋同士ぶつかったり、木の角に当たって剥けるのではないかと思うんですが、この地方ではよくやる剥き方ですね」

「八名丸さといも」の産地ならではの知恵に納得の柳沢アナ。
 

今年は給食にも

この「八名丸さといも」、愛知県の東三河地方では青果店やスーパーなどで売っているそうですが、名古屋市などでは一部のお店しか販売されていないそうです。

しかし、今年は地域の特産品として愛知県内の学校給食に出たこともあったんだとか。

山本さん「こどもたちに新城の野菜を知って頂ければありがたいと思います。また、これからは、もっと多くの方々が手に入りやすいように販路を広げていきたいなと考えております。近くにあったら、ぜひ食べてみて下さい」 
(尾関)
 
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2020年11月12日16時31分~抜粋

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