ドラ魂キング

20年前の東海豪雨、新幹線で閉じ込められたラジオパーソナリティ

9月11日放送の『ドラ魂キング』では「東海豪雨から20年」と題した特集を放送しました。ちょうど20年前のこの日、名古屋をはじめ東海エリア各地に、のちに「東海豪雨」と呼ばれることになる大雨による水害が発生しました。

若狭敬一アナウンサーは当時25歳で入社3年目。深夜放送『本気汗(まじる)』でパーソナリティを担当していました。
この番組で一緒にパーソナリティを務めていたフリーアナウンサーの長谷川満さんと、当時の模様を振り返ります。

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戻れなくなった相棒

若狭アナが初めてラジオ番組を担当したのが、この『本気汗』でした。
この日の雨について「大災害になるような警戒感はなかった」と記憶している若狭アナ。夜10時からのオンエアに備えて準備をしていました。

一方、長谷川さんは番組で推していたアーティストの取材のため、東京に向かっていました。午後2時頃には取材を終え、夕方5時には名古屋へ戻る予定でした。

ところが1時間ほどして、乗車した新幹線が静岡あたりで速度を落とし、予定にない駅に停まったり、またしばらくするとゆっくり前進し、ということを繰り返しました。
長谷川さんが不安になっていると、ようやく通常のスピードで進み始めました。

長谷川「あ、これで行けたわと思ったら、豊橋の手前、もう少しで豊橋駅というところで完全停車。空がだんだん暗くなってくるにつれて、窓に当たる雨粒がすごくなってきた」
 

新幹線に閉じ込められる

この日夜10時になっても、長谷川さんはCBCに着けませんでした。
豊橋駅の手前で停まったままの新幹線の車内にいたのです。

長谷川「携帯電話を持ってたの。レポートしましょうということになって車内を動き回るわけですよ」
若狭「取材だ」
長谷川「だんだん夕方から夜にかけて食糧がなくなるのよ。お弁当とか。(ワゴンサービスで)飲み物も売ってないし、何にもなくなっていくんだから。確かレポートにも入れたと思いますけど…」
若狭「わさび漬けでしょ(笑)」

さすがに空腹への刺激が強いのか、単体では食べにくいのか、ワゴンサービスでは「わさび漬け」だけが売れ残っていたそうです。
この他、女性客のトイレが混雑していたことが印象に残っているという長谷川さん。
 

環境の変化に立ち向かうには

あれから20年経ち、記録的な豪雨が毎年のように日本を襲うようになりました。

長谷川さんの住んでいる稲沢市では、坂が多いため浸水しやすい道路がいくつもあるそうです。

長谷川「歯医者さんに行った帰りに、お腹の下まで浸かって帰ってきたことあるからね」

そのため常に玄関に雨合羽を用意しているそう。
地理地形をしっかり把握しておき、浸水しやすい地域や時間帯を覚えておいて準備することが大事だと語る長谷川さん。

地球の環境はどんどん変わっています。私たちも天候を知るためのスマホアプリを使ったり、自治体の警告・警戒といった情報を早く手に入れることでしか立ち向かえないのでは、と語る若狭アナ。

長谷川「それに順応していくということなんじゃないのかな。地震にしても雨にしてもそうだけど、できる範囲で準備をしておくが大事じゃないかな」
 

ラジオで情報入手を

以上、当時の様子を振り返りました。

2019年5月に、大雨の時に発表される防災情報が、5段階にレベル分けされました。
CBCラジオで、大雨の時に「速報」としてお伝えしているのは、気象庁が発表する

・「大雨警報」や、「洪水警報」などの「レベル3」相当の情報
・レベル4相当が「土砂災害警戒情報」や「氾濫危険情報」
・レベル5相当が「大雨特別警報」「氾濫発生情報」

などです。そして、市区町村が発表する避難情報では、

・レベル3が「避難準備情報」
・レベル4が「避難勧告と避難指示」

となっています。
このレベル4の「避難勧告」「避難指示」については、自治体へのアンケートで「意味の違いが住民に理解されていない」という声があがっており、一本化される方向で調整が進んでいます。

この他に「竜巻注意情報」についても随時放送しています。

これからの季節は、台風や秋雨前線のシーズンが本格化し、東海豪雨のような水害が発生する可能性があります。
いざという時は、ラジオやテレビ、インターネットなどで、「正しい情報」を入手して「早めの避難」を心がけてください。
(ぴゆ太郎)
 
ドラ魂キング
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2020年09月11日16時41分~抜粋

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