ドラ魂キング

川上憲伸「注射を待つこどもの気持ち」と例えたものは?

プロ野球の開幕が来月10日以降に延期になりました。
元中日ドラゴンズ投手で野球解説者の川上憲伸さんが、3月12日放送の『ドラ魂キング』に出演し、この状況の選手たちの気持ちを代弁しました。

聞き手は西村俊仁アナウンサーと加藤由香アナウンサーです。

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調整の目標がない

「国民の命を守ることが最優先されますから、選手は理解できてると思うんですよね。前のめりになって、いつなんだろうとやってても仕方がないですから。いったん緊張感を切ってクリアにしても良いと思いますけどね」

開幕を待つ投手の気持ちを考えた川上さんの発言。
とにかく新型コロナウイルスが終息しなければ何も決まりません。来月10日以降に開幕するとはいえ、それがいつになるかは未定です。

「監督の方たちは絶対選手には緩んだ会話はできないと思いますし。アバウトな話だから仕方ないんですけど、選手が付き合っていくしかないんですよね」

とにかく日程が決まらないことには調整も難しそうです。
 

選手の気持ち

「シーズン入った時に、お客さんのモチベーションの上がり具合をすごく感じ取りますからね」

今シーズン、開幕の日程が決定したとしても、観客がすぐに入るのかを心配します。

「最初は、お客さんも満員にならないようにセーブしながら入れるとか、トランペットとかの鳴り物なしだとか、そうなって来る可能性もありますよね」

オープン戦の時期はジェット風船使用中止の措置もありました。

「そういった違いがあると、選手は、あれあれ?もうシーズン開幕してるんだよね?っていうのがあるかもしれない」
 

一人の声が気になる

「お客さんの入りだとか反応を見て、さらに緊張が増すことが多いんですよ」

観客が少なければ、多少リラックスできるのでは?と思いますが、逆にひとりの観客のヤジが気になるそうで…。

「それがすごく響いてきたりして、気にしちゃいけないのに気にする。『あんたの言うこと、当たってるやんか』みたいな感じで。
意外と客が少ない時の一言ってメンタルに効く時があるんです」

例えば、阪神ファンで盛り上がる甲子園では、何を言われようが歓声に紛れて気にならないそうですが、地方球場で1万人前後だったり、二軍調整中でのナゴヤ球場の試合だとどうしても…。

「ナゴヤ球場も僕が投げてる時、スバッと言ってくる方がいましたよ。そんなことでいちいち気持ちが揺らいでるようじゃダメなんですけど。だから客の入り具合はすごく心配なところがありますね」
 

無観客試合はどんな感じ?

オープン戦は無観客試合で行われています。
妙な静けさの中、バッティングの音や、ボールがミットに収まる音が響きます。選手にとって、これは違和感があるように思えます。

「そう言いながらも、実際、オールスター休みの時の1か所バッティングとかで雰囲気は何となく掴めてるんですよ」

実は、同じような環境を選手は練習で経験しているんだそうです。

ナゴヤドームの試合がない日の練習日や、東京ドームにビジターで行った開幕戦の前日の雰囲気に似ているんだとか。
 

みんなで盛り上げよう

「選手たちと球団側は、お客さんの気持ちをわかってあげなくちゃいけないし、お客さんにも、選手がベストじゃない状況で一生懸命やっていくことを理解してもらわないと。
そこが重要じゃないかと思います。今年に限っては仕方がないですもん。

選手とファンが力を合わせてプロ野球界を盛り上げていくんだという気持ちが一番大切かもしれないですね」

とにかく待たれるのが開幕決定の一言。新型コロナウイルスの状況次第。
こればかりは、どうしようもありません。
 

選手は注射を待つ気持ち

「最初がズレるということは、絶対最後もズレるし、上手くいかない可能性が高いですよ。
注射の時もそうですよ。小さい頃、注射打った時を思い出してくださいよ」

この川上さんの言葉に、「え?注射?」と頭が真っ白になる西村アナ。

「小さい時の予防接種とか。最初、いつ打つんだろう?痛いんじゃないか?と緊張するんだけど、緊張感もずーっとしてると疲れてきて、もうええわってなって来る」

憲伸ワールド全開です。

開幕を待っている選手たちの心理を独特な例えで表現しました。開幕まで、ずーっと張りつめているのは、選手にとってもファンにとっても良くないということで「ちょっとリラックスして」と言う川上憲伸さんでした。 
(尾関)
 
ドラ魂キング
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2020年03月12日18時20分~抜粋

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