ドラ魂キング

元中日・川上憲伸が見た、巨人・阪神キャンプ

元中日ドラゴンズ投手で、野球解説者の川上憲伸さんが、2月6日放送のCBCラジオ『ドラ魂KING』に出演しました。
2月2日に名古屋を離れ、宮崎のジャイアンツキャンプを視察して、沖縄に着いた川上さん。

今回はジャイアンツとタイガースの様子について、リスナーの質問に答えながら報告しました。

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巨人は新しいチームに

「憲伸さん、沖縄行きつけのお店は今でもあるんですか?」(Aさん)

川上「僕は選手時代は恩納村というところに宿泊してまして、北谷と恩納村に詳しいんですけど、いま那覇に宿泊しているので全然わからない状況ですね」

那覇のお店は新規開拓中という憲伸さん。

さて、原監督が戻ってきたジャイアンツの第一印象は?

川上「コーチ陣をはじめスタッフがみんな変わってますから、本当に新しいチームという感じが漂ってました」

「気になった選手はいましたか?」(Bさん)

川上「僕は基本的にブルペンにいたんですけど、とにかくピッチャー陣が増えてましたよね。みんなが知ってるようなピッチャーっていうよりも、昨年はファームで頑張ってた投手が多かった感じがします」
 

新人とベテラン

ドラフト1位で左投げの高橋優貴投手(八戸学院大)の様子はどうでしょう?

川上「高橋君の投球は見ていないんですけど、全体の野手含めての投内連携ではすごく元気よくやっていた印象でした」

アマチュアと違いサインが多いプロの投内連携。笑顔が一切ない厳しい雰囲気だったそうです。

去年、中日からノーヒット・ノーランを達成した大ベテラン、山口俊投手はブルペンで黙々と投げていたそうです。

川上「ゆったりしたフォームで、ある程度狙ったところに投げてるな、という印象はあったので、今年もまたドラゴンズにとって厄介な相手になりそうですね」
 

エースの自覚

巨人のピッチャーの柱、菅野智之投手について。

川上「少し話す機会があったんですけど、去年以上に、自分でパワーアップをしようというコメントをしていました」

さらに、メンタル面でも変化があったという菅野投手。

菅野投手は背番号を愛着のある19から18に変更しました。18はジャイアンツのエース番号です。

川上「自分だけが勝てばいいというわけではないというふうに言ってたので、自分がチームをしっかり引っ張っていく、そういった意識で練習をしてましたね。
あとピッチングのフォームでは、リラックスした力みのない中で、インパクトだけを力いっぱい入れて投げていきたいと言っていました」

力みがないフォームだと、変化球と真っすぐの腕の振りがほとんど一緒に見えてくるそうです。
さらに踏み出した足がソフトに着くため、身体のブレが減って上半身に安定感が増すということです。

川上「だからさらにコントロールもよくなってくると思いますね」
 

キャッチャーが不安?

「今年のジャイアンツの弱点は何か見つかりましたでしょうか?」(Cさん)

「そんなに見当たらないですが…」と前置きして続ける憲伸さん。

川上「キャッチャー陣ですかね。阿部捕手が戻ってきて開幕からスタメンでマスクを被るのか?そうなると多少ブランクがあるので、ジャイアンツにとって果たして良い方に行くのか?

逆に遠回りって言うんですか?キャッチャーのレギュラーが固定しないままいく可能性もあります。
小林捕手、銀仁朗捕手が入って来て、まだ誰が正捕手になるのかはっきりわからない状況でしたから、キャッチャーは苦労しそうですね」
 

ファンが心配するカットボール伝授

続いては阪神キャンプについて。こんなメールが届いています。

「ダメじゃないですか、他球団に伝家の宝刀・カットボールを教えに行っては。
ガルシアを取られた上に憲伸さんも口説くとは、縦縞球団は恐ろしいですね」(Dさん)

この日のスポーツ紙で、憲伸さんが浜地真澄投手にカットボールを教えた、と報道されました。

川上「基本的に新しい球種っていうのは、あくまでも感覚ですから。口で言ってるだけで果たしてどこまで効果があるかはわかりません」

もちろんドラゴンズからも求められれば…

川上「僕なんかで良ければいつでも使ってくださいという状況です」

だそうです。
 

阪神の印象

矢野監督になった阪神の印象は?

川上「矢野監督とはオリンピックのメンバーで一緒だったり、オフの間にゴルフもしましたし、ドラゴンズからタイガースに行かれた方々もいるんですよね。別の球団に行ったという顔なじみのスタッフがいたな、という感じでしたね」

「阪神で注目の選手。活きの良さそうな選手はいましたか?」(Eさん)

川上「気になったのは藤浪投手です。すっごい力強い球を投げてました。若干乱れる部分もありましたけど、今の時点で球速は十分。ドラゴンズには厄介な投手になりそうな気がしますね」
 

福留の思いやり

藤浪晋太郎投手の視察中、福留孝介選手がバッターボックスへ入ったそうです。
『気にせず当ててもいいから』という福留選手に、いきなりインコースに直球がズバッと来たそうです。
そんな緊張感のある場面もあったそうです。

川上「これは福留選手の思いやりだと思いますね。荒れてるピッチャーだと入らないでしょう。その中に入って行くというのは勇気もいること。何とかしてやりたいというのがあるんじゃないですかね」

昨シーズンの藤浪投手は大荒れの投球で一軍と二軍を行ったり来たり。投手では21世紀初となる満塁ホームランを打ったり、ドラゴンズから完封をあげたりと、後半は調子を上げていました。安定した投球をされると脅威です。
 

投手陣は良好

オリックスからFAで来た西勇輝投手は?

川上「残念なことにブルペンでは見れてないです。インタビューでは、結構、暗い球団かなと思ったら意外と明るかったと言ってましたね」

そして阪神にはドラゴンズからはオネルキ・ガルシア投手が移籍しています。

川上「冗談で『裏切り者』って言ったら『そんなこと言わないでくれ』って、相変わらずの明るさでした。すごい溶け込んでましたね。もう一人のドリス投手と仲良くやってました」

ピッチャー陣で気になるのが、去年、松坂投手と投げ合った3年目の才木浩人投手。

川上「彼は良かったですから、今年はローテーションにがっちりいそうな雰囲気ですね」

ジャイアンツ、タイガースともに、大物より若手選手に要注目のようです。 
(尾関)
 
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2019年02月06日18時20分~抜粋

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