2月20日『ドラ魂KING』では元中日ドラゴンズ、CBC野球解説者の彦野利勝さんが今シーズンイチ押しのある選手の仕上がり具合、そして内野の陣容について解説しました。
彦野さんのイチ推し内野手とはいったいどの選手でしょうか?
聞き手は高田寛之アナウンサーです。
彦野利勝が中日内野陣について徹底解説。期待がかかるのは…
今年は数字を上げろ
彦野さんのイチ推しとして名前が挙がったのは、京田陽太選手です。
去年は141試合に出場して149安打、球団新人最多安打を記録しました。2割6分4厘、盗塁23個でした。
「新人王を獲った選手ですから数字的には申し分ない、一年目にしてはよくやったと思います。
ただ今年から、当然、レギュラーとして期待されるわけですし、一番バッターでしょうから、ちょっと、その数字では物足りないですね。3割までプラスアルファしてくれないと、260台じゃなくて300を目指してもらいたいし、盗塁も30個まで頑張って欲しいと思います」
2年目以上の風格
2年目の京田選手、首脳陣の期待に答えられそうでしょうか?
「ただバッティングやいろんな練習を見ていると、もう何年もレギュラーをやってるみたいな風格を感じますので、僕はまったく問題ないと思います。むしろ去年より良いなという感じです」
下半身を結構鍛えたようですが?
「本人も一年やってみて、どれくらいの体力の消耗があるかとか、いろんなことを感じたはずです。その辺を鍛えてきたんだなとよくわかりますね」
今年は終盤も大丈夫
京田選手については、リスナーからこのようなおたよりが寄せられました。
「今日のディロン・ジー投手相手のフリーバッティング見ましたけれども、振りが鋭くなってパンチ力が出てきたような気がします」(Aさん)
「もう力強さが増えたんです。昨年までは、ちょっと線の細い選手で、バットでポンと当てて走っているような、そんなイメージが強いでしょ?それがもうしっかり振れてきたってことですよ」
高田アナは、京田選手の終盤疲れを懸念しています。昨年は7月まで2割8分3厘打ってたんですが、8月以降は2割3分2厘と打率を下げているのです。
「こればっかりは仕方ないと思います。それも踏まえ体力強化をしてきて、身体も少し大きくなってる感じがします。ですから今年は、そういうふうに急に落ち込むようなことは少ないと思いますよ」
左で2割5分、右で3割以上
また京田選手、対左ピッチャーに苦労していた印象を抱いている高田アナですが、彦野さんは「データをもらっているはずで、自分で研究しているはずだから問題ない」と語ります。
「対左は2割5分打てば良いと思います。で、右ピッチャーからは3割以上打てば当然のように打率は上がってきます。また、左ピッチャーから2割5分以上打てれば、限りなく3割になります。それぐらいはやってくれると思います」
フォアボールを増やせ
さらに出塁率を上げるにはフォアボールをもう少し選ぶ必要もありそうです。
「それは、僕は前々から言ってますけど、昨シーズンのように、ストライクゾーンに来たらなんでも打ってやるという形は止めた方が良いですね」
「去年は三振が105、フォアボールが18。この数字はちょっといただけません」と渋い高田に対して、「ストライクゾーン付近に来たら、飛びついて打ってしまうというのは新人らしいんですよ」と彦野さん。
「今年は、当然余裕が出て来ていると思いますから、球をしっかり見て、自分の打てるボールをチョイスして打てると思いますので、フォアボールは必然的に2倍から3倍ぐらいにはなるんじゃないかなと思います」
彦野さん、京田選手には太鼓判のようです。
彦野イチオシは阿部
京田選手のショートを含め、今シーズンの内野の陣容についての話題に移ります。
高田「まずファーストにビシエド選手。サードに福田永将選手というのが、妥当なところでしょうか?」
彦野「ただ調子が悪かったら、ビシエドのところに福田が行く可能性だってありますよね」
高田「そうなるとサードが空きます。ショートは京田選手ですよね。セカンドには7年目の高橋周平選手がいます」
ここで彦野さん、今年のキャンプを見ていて「一番伸びしろがある」選手として、阿部寿樹選手の名を挙げました。
阿部はセカンド?
阿部寿樹選手は、2015年ドラフト5位でHondaから入団。社会人野球を経てプロでも1年目から活躍し、守備では定評がある選手です。
「どの打順でも打てると思いますし、オールマイティーに内野の守備もこなせますから、使い勝手はいいんじゃないかなと思います」
高橋周平選手は左打、阿部寿樹選手は右打ち。相手ピッチャーによっても使い分けができます。
「もしかすると、ビシエドがあまり調子が良くなければ、福田がファーストに行って周平がサードに行くかもしれませんね。で、阿部、亀澤、荒木、このあたりでセカンドの競争になるかと思います」
内野はあらゆるシャッフルが考えられます。
今年は打撃も違う
そして阿部寿樹選手の話題へ。プロ入り2年目でホームラン1本でした。
「たまたま私、そのプロ初ホームランを実況しました。巨人戦、マシソンからナゴヤドームのライトスタンドへホームランを放ちました」と高田。
マシソンの速球を打ち返したことに対し、彦野さんは「速いボールを打ちましたよね。あれを見た時に、すごいなって思いました。ナゴヤドームのライトスタンドって、右バッターがなかなか打てるもんじゃないんですよ。だからパンチ力もあるんです」とベタ褒め。その上で…
「今年、何が一番変わったかというと、引っ張れるようになっています。どうしても右方向しか飛ばなかったのが、引っ張れるようになってました。今年はちょっと違うなと思っています」
言葉の端々に阿部選手への期待の高さが伺えます。
今シーズンは京田選手はもちろん、阿部選手にも注目しましょう。
(尾関)
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