ドラ魂キング

中日・荒木雅博が、あえて二軍の読谷キャンプを選んだ理由とは?

最強の中日ドラゴンズ応援番組を目指す『ドラ魂KING』。

2/15の放送では、ドラ番レポーターを務めるCBCアナウンサー・西村俊仁が、ドラゴンズの沖縄キャンプこぼれ話を紹介しました。

ベテランでありながら、二軍のキャンプ地・読谷で練習している、荒木雅博選手兼任コーチについてです。

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読谷を選んだ理由は3つ


昨年に続いて今年も読谷からのキャンプスタートとなった荒木選手。別に、調整遅れやケガをしているからではありません。
それはなぜか?本人にシンプルに尋ねてみたら、シンプルな答えが返ってきたそうです。

「やりたいことができるから」

やりたいことって何でしょう?なぜ読谷ならそれができるんでしょう?

北谷でやると、一軍のメンバーの中でしなきゃいけません。どうしても競争が生じます。
ベテランなので、首脳陣も「それぐらいでいいよ」とは言ってくれますが、だからと言って"それぐらい"でやっていい立場ではありません。やっぱり若手も見ています。そんな中で手を抜く訳にはいきません。

なので、人の目が少ないと言っては語弊がありますが、読谷の方で自分がやりたいこと・自分の身体を作っていく作業を、しっかりゆっくりやっていきたい。そんな思いから荒木選手は、マイペースの調整をするために読谷を選んでいるということです。

昨年の読谷キャンプで荒木選手は気付いたそうです。
「やっぱりこの空間はいいな」と。

そして2000安打を達成した時、「ここまでずっとコツコツ、いろんなでバットを振ってきた結果です」という風に言っていました。
まさにそこも繋がっていて、「そういうことを今年もしたい。足を作る・下半身を作るということをしっかり読谷でやりたい」という訳で、2年連続の読谷となったのでした。

まず、これが1つめの理由です。

読谷の方が接しやすい


2つめは、「北谷よりも読谷の方が、時間の制約が少ない」。

これはどういうことでしょうか?説明します。

北谷球場と一軍宿舎の間は、車で30~40分ほどかかります。選手たちはそこを毎日、バスや車で行き来しています。バスや車には1人だけ乗るわけにはいかないので、何人かで連れ立って乗ることになります。
となると、自分の練習が終わった後、誰かを待ったり、待たせたりということが起こります。

「もうちょっとトレーニングをやりたいけど、待たせてるし、車に乗っちゃうか」
「早く帰りたいんだけど、まだ他の選手が終わってないからなあ」

…などということが正直あるそうです。

一方、読谷の場合は、二軍の練習場~二軍宿舎の間が1km強。歩いたり走ったりして移動する選手も結構います。
なので、荒木選手は「よく読谷宿舎から朝、アップの代わりに1km走ったりもするんですよ。この年齢ですけど」と笑って話してくれたんだそう。

読谷は自由度が高いんですね。

休日返上して練習する選手たちも、必ず北谷ではなく読谷でします。これは、わざわざ3、40分かけて練習にお付き合いしてもらうより、お気軽に誘えるから。
一軍宿舎からでも、北谷球場より読谷練習場の方が半分以下の時間で済むそうです。

チームも個人も「原点回帰」


一軍宿舎はとてもいいリゾートホテル。二軍宿舎はビジネスホテルに近い感じで、部屋も広くはありません。一般の感覚からすると、一軍の方がいいなと思いますよね。

そこで西村アナは聞いてみました。
「大きい部屋に泊まりたくないですか?」

すると荒木選手はこう答えたそうです。
「いや、そんなことはいいんですよ。僕らはここに野球をしに来てるんです。お泊まりに来てるんじゃないので」

ストイックな荒木選手らしいですね。

ちなみに以前は、一軍宿舎から読谷へ自主調整に行くというケースも認められていましたが、今は一軍と二軍は完全に宿舎を分けています。

そして、2年連続読谷を選んだ3つめの理由は、「ここはやはり自分の原点だから」。
入団して4年、5年とキャンプをやってきた読谷。ベテランになって、やっぱり2月のスタートは同じところでしたいと、なお一層感じるようになったんだとか。

特に今年は兼任コーチという立場ですから、若手を見ながらという目的もあり、一緒に切磋琢磨したいという思いもあったんだそう。

昨年はこの読谷からスタートで2000安打。今年は読谷スタートで400盗塁を目指したいという、プロ23年目の荒木選手でした。
(岡戸孝宏)
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2018年02月15日18時19分~抜粋

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