最強の中日ドラゴンズ応援番組を目指す『ドラ魂KING』。
金曜日は、元ドラゴンズのエースで野球解説者・川上憲伸がパーソナリティを務める『ドラ魂KING 川上憲伸 KK SPECIAL』と題して放送しています。
2/9は、川上が電話で、人生初のドラゴンズ沖縄キャンプレポートをしました。
川上がドラゴンズを退団したのは2015年オフですが、正式に引退発表したのは2017年3月だったため、評論家としてキャンプ地を取材するのは今回が初めてなのです。
川上憲伸、人生初の中日・沖縄キャンプレポート
やはり松坂効果は出ていた
2年ぶりに訪れた沖縄はどんな感じでしょう?
川上「2年しか経ってないので特に変わった感じではないんですけど、ドラゴンズのキャンプ地の北谷というところは、観覧車があったりする『アメリカンビレッジ』という、軍人さんが集まるリゾート施設があって、賑やかですよねー」
それをスタジオで聞いた、金曜レギュラーのタレント・戸井康成がひとツッコミ。
「憲伸さん、その辺りは“るるぶ”とか“じゃらん”で確認済みでーす」
川上「アハハ、すいませーん、ちょっと僕もネタがなくてー」
キャンプの様子ではなく、キャンプ地そのものを、しかも旅行ガイドブックに掲載されているような基本情報をリポートするという、まずは小ボケでスタート。
まあもっとも、川上は前日の夜に沖縄に着いたばかりなので、ネタ不足は仕方のないところではあります。
では、ドラゴンズのキャンプの印象を聞かせてもらいましょう。
やはり、松坂大輔投手が入団したことにより、メディアのカメラがこぞって松坂投手に向けられ、それにつられて多くのファンも見に来て、その結果ブルペンも活気づいて仕上がりが早いのだそうです。
松坂投手については、リスナーからこんなおたよりが寄せられていました。
「ブルペンで投げている映像を見たんですけど、左足が突っ張っていて、手投げになっているような感じがします。その辺り、憲伸さんはどう思いますか?」
川上「まあ、今の時期、悪いところ探しになっちゃいがちですけど、元々彼はそういうタイプなんですよね。背筋が強い人・肩や腕力が強い人というのは、足が突っ張りやすくなる傾向があるんです。外国人投手のような感じで。
高校生だとか若い投手はそこまで体幹のパワーがないので、下半身を沈めてしっかり投げようとするんですけど」
まだキャンプ序盤の今は、そんなことは気にしなくてもいいそうですよ。
期待できる投手ベスト3
その他、川上がブルペンを見て「これは素晴らしい仕上がりだ」と思った投手はいますか?
川上「今日は全員が投げてたわけじゃないんですけど、良いと思ったのは吉見一起投手ですね。彼の本来のフォーム、特に下半身の使い方が間違いなく去年よりいいです」
吉見投手は、低い姿勢で下半身が入っていくフォームが特徴なのですが、去年は若干高かったという川上。しかも、踏み込んだ左足のヒザがやや外側に倒れ気味になっていました。いわゆる“ヒザが割れている”状態です。
それが今は逆に内側に入り込んでいて、しっかり“壁”が作れています。身体が前に突っ込まない状態ですね。
そのため、リリースのポイントもしっかり前で離せるので、球に力が込められているといいます。
一方、ブルペンではなく打撃投手として登板し、実力のほどを見せつけたのが、岩瀬仁紀投手。
新外国人のモヤ選手と、ビシエド選手を相手に圧巻のピッチングでした。
ストレートと、今年から挑戦している新球のチェンジアップの2種類だけでしたが、球がとにかく動いて芯に当たらないのです。
バッティングゲージの後ろから見ていた川上には、チェンジアップがカットボールやツーシームのようにも見えたそうです。多彩な変化をしていたんですね。
ちなみにビシエド選手は自打球が何度も当たったようですが、そもそも打撃投手というものは、投げる球種が前もって大体わかるので、自打球が当たることはあまりないそうなのです。それだけ予測できない球の動きだったということです。
「今日見た投手の中で一番良かった」と、川上から評された岩瀬投手。今年は身体に痛いところがないということで、期待が持てますね。
もう1人、川上が注目したのが、育成選手の木下雄介投手。
ブルペンで特に迷いもなく、思い切って気持ちよく投げ込んでいたとか。当たり前のようで、実はこれがまずは大事なことなんだそう。
球速も速く、育成選手でありながら一軍キャンプに抜擢されていて、首脳陣からの期待は十分にあります。今後が楽しみですね。
川上のチェンジアップトーク
こんなリスナーからのおたよりも。
「憲伸さん、阿知羅投手の情報は何かありますか?」
川上が現役時代かわいがっていた後輩の阿知羅拓馬投手は、二軍のキャンプ地・読谷にいるため、まだ会えていません。
川上「この強い風で、阿知羅投手のヒゲがなびいているな、という情報が入ってきていますねー」
この軽口に、スタジオ一同は爆笑。ただ、ネタ切れを悟った戸井は呼びかけます。
「ホント、まだいろいろお伺いしたいことは山ほどありますが…」
川上「えっ、もう終わりですか?」
戸井「じゃ、あと憲伸さんから言いたいことがあればぜひ聞かせてくださーい」
川上「いや、特にないですよ?」
戸井「ないんかーい!」
川上のキャンプレポートは、岩瀬投手の球に負けず、相手を翻弄させるものとなったのでした。
(岡戸孝宏)
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