2017年9月4日(月)

原田知世のために作られた映画『時をかける少女』

丹野みどりの よりどりっ! / カルチャー

パーソナリティの丹野みどりが、知っておくとためになる大人のたしなみを専門家の方に学びますが、テーマは前回に引き続き、「映画鑑賞のたしなみ」です。

古今東西の名作映画をあらためてもう一度楽しんでみようという企画ですが、「夏の終わりに観たい映画」を映画ライターの尾鍋栄里子さんに選んでいただきました。

今回取りあげる映画は、原田知世さん主演の『時をかける少女』です。

何度もリメイクされる名作

原作は筒井康隆のSF小説『時をかける少女』。
1972年にNHKでテレビドラマ化されていますが、映画化はこれが初めてとなります。

1983年(昭和58年)の夏休みに公開され、薬師丸ひろ子さん主演の『探偵物語』との同時上映で話題となりました。
まさに角川映画の全盛期でした。

監督は大林宣彦さん。『転校生』『さびしんぼう』、そしてこの『時をかける少女』を合わせて「尾道三部作」と称されています。
松任谷由実が作詞作曲を手掛けた同名の主題歌も大ヒットしました。

その後アニメ作品も含め3度映画化され、またテレビドラマでも何度かリメイクされ続けましたが、「やはり1作目の映画が特別」と語る尾鍋さん。

丹野は「ここまではわかる」と語り、「今回は『ここから(ビックリしますか)?』と言われないようにします」と答えました。

前回の放送で『スタンド・バイ・ミー』を取り上げた際、尾鍋さんが原作者を紹介したところ、丹野は「あのホラー作家のスティーブン・キング?」と答えたため、今回は初歩的なことで驚かないように思っているわけです。

『君の名は。』と繋がらない!

丹野は『スタンド・バイ・ミー』と同じく、『時をかける少女』も観たことがあると語り、「観たけど、男の子と女の子が入れ替わることしか覚えていない」と答えました。

尾鍋さんはすかさず、「それは同じ大林監督ですが、『転校生』で、尾見としのりさんと小林聡美さんの……」と訂正。

「ここから?」を言われるどころか、根本が覆ってしまい、丹野は本来、昨年大ヒットしたアニメ映画『君の名は。』は同じ設定だという話をしようと考えていましたが、全部飛んでしまいました。

続けて尾鍋さんは、大林監督の起用理由について語り、原田知世さんが『転校生』が好きだったことがきっかけで、角川書店の角川春樹社長(当時)が大林監督に「尾道で原田知世の映画を撮って下さい」とオファーしたからなのです。

一応、『転校生』と関係はあったとフォローしました。

恋愛とSF要素の両方を含む内容

あらすじは、タイムリープの能力を持つ女子高生・芳山和子は、深町一夫と切ない恋に落ちるというもので、ネタバレになるのであまり細かくは語りませんが、深町くんはちょっとワケありで、恋愛SF映画と言えるものです。

尾鍋さんは「ちょっと時間の感覚がよく分からないような不思議な感覚で物語が進められるが、最後にはなぜ不思議な感覚だったのかがわかるようになっている」と説明しました。

丹野も不思議な内容だったからか、あまり内容を思い出すことができず、もう感想を述べるのは弾切れです。

角川春樹氏と大林宣彦監督、渾身の作品

本作はタイトルから内容からすべて、原田知世さんのために作られたような映画であると語る尾鍋さん。

当時の角川春樹氏は原田さんにかなり思い入れており、映画初主演だが、この1本で引退させてあげようと思っていたぐらいだそうです。
もちろん、原田さんは引退せずにその後も活躍されていますね。

尾鍋さんは、「『時をかける少女』は、大林監督も原田知世のプライベートフィルムを撮るぐらいのつもりで作ろうした」と語りました。

もちろん、実際の原田さんと役柄は異なるため、「2人が作り上げた理想像について、原田さんも意識して演じられたかもしれませんね」とまとめました。

もしレンタルなどで本作を見る機会があれば「原田知世のプライベートフィルム」という視点で見返すと、面白い発見があるかもしれません。
(岡本)

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