2017年8月31日(木)

トンネルの照明にオレンジ色と白色がある理由

丹野みどりの よりどりっ! / カルチャー

家族3人でこの夏最後の旅行に出掛けたという方からのおたより。
高速道路走行中に、ふと息子から「なんでトンネルの光ってオレンジ色と白色なの?」と聞かれ、疑問に思ったそうです。

日常にある素朴な疑問・気になって仕方がない「アレってなんで?」といったリスナーから送られた”キニナル”を、番組チームが調査し、さらに詳しい方々に教えていただくコーナー「これってキニナル」。
8/29のテーマは「トンネルの照明にオレンジ色と白色があるのはなぜか」

このキニナルについて、丹野みどりがネクスコ中日本の川口雄也さんにお話を伺いました。

トンネルの照明がオレンジ色の理由

トンネルの照明がオレンジ色なのは、ガラス管の中にナトリウムの蒸気を入れ込んだ「ナトリウムランプ」というものを使用しているからだそう。

なぜそういったランプを使用していたかというと、そのオレンジ色の光は、排気ガス、ちり等の影響を受けずに汚れた空気の中でも光が通りやすい、という特徴があり、ドライバーの視界確保に役立つということが大きな理由でした。

また、野球場や学校の体育館などで使われる水銀ランプと比べれば、消費電力が1/2~1/3程度と経済的で、かつ寿命が長いといったことも、常に点灯している照明ですので、重要な理由とのこと。

最近は、昔と比べると照明が白色のトンネルが増えてきています。これはどういう理由なのでしょうか。

川口さんによれば、技術の進歩により、より自然な色の見え方に近くなる白色の蛍光ランプで、ナトリウムランプと同程度、あるいはそれより優れた省エネ性能と光の特徴を持つ高効率なものが開発されたことが理由に挙げられるとのこと。

そして、自動車の排気ガスも以前に比べて少なくなっていることから、近年は白いランプをトンネル照明で使用しているそうです。

トンネルの電気の寿命

ランプの種類によって寿命は異なりますが、昔ながらのオレンジ色の低圧ナトリウムランプだと約9,000時間なので、24時間点灯している場合は365日、約1年が寿命となります。
ランプは寿命を考えて定期的に交換を行っているそうです。安心できますね。

なお最新のLED照明だと約90,000時間で、10倍ほどの寿命があります。
現在では、照明器具自体の更新の時にはLED照明への変更を行っており、オレンジ色のランプは姿を消しつつあります。

「オレンジ色の照明の時にはものすごい頻度で交換していたんですか」と丹野の問いかけに、「そのとおりです」と川口さん。

技術の進歩で照明交換の手間は省けるようになってきましたが、数十年後にはトンネルからオレンジ色の光がなくなってしまうと思うと、なんだか寂しいですね。

トンネル照明の明るさの秘密

他にもトンネルの照明には何か秘密があるのでしょうか?川口さんに伺いました。

まずトンネルの入り口と中の方で明るさが異なっているということ。

入口部分は、昼間、ドライバーがトンネルに接近する際に生じる急激な明るさの変化と、トンネル進入直後から起きる目の順応の遅れを和らげるための照明を、基本となる照明に追加して点灯しています。

これにより、急に前が見えなくなって慌ててブレーキを踏んでしまう、ということが起きないようにしているのだそうです。

照明の明るさは、トンネル全体の基本となる照明は天気で変化はしませんが、入口部分の照明は、季節や天候、時刻によって丁度良い明るさになるように、トンネル入口部にセンサーを設置して自動で調節しています。

「なんてきめ細やかな日本の仕事」と絶賛する丹野。
普段運転している時にはあまり気づきませんよね。

万一トンネル内で事故に遭遇したら

長いトンネルでは一定間隔で非常口があります。

この非常口は反対車線やトンネル出口に繋がっているので、万が一大きな事故や火災などに遭遇したら、この非常口から避難してください。
そして、反対車線に出る場合は走行する車に注意し、車線には出ないようにして下さい、と語る川口さんでした。
(ふで)

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