2017年8月7日(月)

ナマケモノは戦略を持つ「森の賢者」だった!?

多田しげおの気分爽快!! / カルチャー

暑い日が続きます。こんな日は何もしたくないな、ナマケモノになりたいなと思います。
そこで8/4の特集は動物のナマケモノ。

動物園でナマケモノを見ても、ほとんど動きませんね。いったいどんな風に生活しているのでしょうか。
多田しげおが東山動物園の黒邉雅実園長に伺いました。

交尾も出産も、すべて木の上

いつも木にぶら下がっているナマケモノ。
哺乳類だからちゃんと交尾はするし、出産もするはず。木にぶら下がったままで行うのでしょうか。

「そうです。出産も交尾も食事も、全部木の上でします。ぶら下がるといっても、爪をひっかけているだけで、筋肉はほどんどないです」

出てきた赤ちゃんはどうなるのでしょう?

「お母さんのお腹の上に乗ります。大人になるまで、お母さんと一緒に移動します。お母さんが食べるエサをもらって、だいたい6~9カ月くらい一緒です」

大きさは大型犬、体重は小型犬?

「いま東山動物園にはオスとメスとで2頭います。これまでに5回繁殖していて、3頭育っていますので、いいペアだと思います」

出産は毎年するんでしょうか?

「3、4歳でこどもが独り立ちするので、そのくらい間隔が空きます」

大人のナマケモノの大きさは?

「体重は小型犬くらいで、だいたい8kg。大きさは大型犬くらいで、70cmくらい。けっこうスリムです」

もともとはどこにいる動物ですか。

「南米です。東山にいるのはフタユビナマケモノで、指が2本ある種類です。南アメリカの北の方、コロンビアとかベネズエラのあたりに住んでいるものです」

愛嬌のあるスマイル顔!

丸顔でたれ目でど真ん中に鼻があって、かわいいですねぇ。

「愛嬌がありますね。種類によって顔も違いますが、スマイル顔、癒し系ですね」

このナマケモノ、英語ではなんと呼ばれるのでしょう?

「スロウス(Sloth)、無精者・怠け者という意味です。最初ヨーロッパで紹介された時はあまりに動かないものだから、風から栄養をもらっていると思われていたそうです。
だいたい1日に15~20時間寝ると言われていますが、起きている時も非常に動きがゆっくりで、1分間で1mとかです」

私たちが動物園で見る時は寝ているんでしょうか?

「そういう時も多いです。ナマケモノは夜行性です。昼間も夜も基本的に動かないし、動いてもゆっくりですが、ビデオで観察すると夜の方が若干動いています」

ゆっくり動くことが戦略

そんなナマケモノ、動く時はどんな目的があるのでしょうか。

「後ろ足でぶら下がって、前足で葉っぱやエサをたぐりよせたりして食べます。すべてゆっくりで、これが彼らの戦略です。自分の身体を守る意味もあるし、エネルギーの節約もできます。
色も目立たないです。もともとの色もグレーで、住んでいるところが熱帯雨林で湿気があって、毛自体に藻が生えたりします」

天敵は何ですか。

「南米ですと、ピューマ、ジャガー、鷲の仲間といった肉食系の動物です」

排泄は木の元で

木の下に降りてくるのはどんな時でしょう。

「いちいち木の根元まで降りて、そこで糞や尿をして、また登ります。野生のナマケモノだと1~10日に1回の排泄です。できる限り減らしていると言われています。
動物園だとエサが豊富なので、2、3日に1回。自分の住処だというマーキングだったり、木に栄養を与えているともいわれています。

種の保存ができているということは、あまり天敵に襲われていないのですか?

「彼らのやり方がうまくいっていますね。ある学者は『森の賢者』だと言っています。じっとすることで強いものから身を守るという戦略ですね」

好評!ナイトズー開催

東山動物園ではナマケモノを夜行性エリアで飼育されていますね。昼行くと暗いですが、夜はどうなってますか。

「閉園後、夜、ライトがついて明るくなります」

東山動物園では今年も恒例のナイトZOOが行われますね。普段の閉園5時が8時半まで開いています。

「夜行性エリアに行くと、明るくなっています。普段は見られない雰囲気です。夜の動物園も見てください」

その他の動物、象、キリン、ライオンは夜どうしていますか。

「ライオンも起きています。ライトを当てて雰囲気を出しています。昼間は暑いですが夜はゆっくり見られると思います」

夜の動物園、夜のナマケモノ、ぜひ見たいですね。
(みず)

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