2017年7月4日(火)

【エッセイ】交通情報と餃子と仁王門通の夜。

RadiChubuスペシャル / カルチャー

名古屋にお邪魔しました。
この「RadiChubu」編集部で、当エッセイの今後の展開を考える綿密な話し合いを…という理由をつけて、名古屋の公共交通機関を乗り継ぎ、銭湯に立ち寄り、ふらっと入った店で食事をし、名古屋に泊まるという2日間を過ごしました。

打ち合わせは綿密に濃く深く…1時間半余。私と担当者は最後に「んじゃ、また、クーダラナイ話を」「それでいきましょう」。実に有益なミーティングであったことをお伝えします。どう考えても日帰りで済む事案ですが、やっぱり泊まらないとねぇ。

「交通情報頻出スポット」へ

よく考えたらここ数年「名古屋泊まり」なんて、やってませんでした。
でも今の俺はRadiChubuだ、CBC&YOU with 俺。馬鹿が新幹線でやってくる。スピーディーな移動が求められる昨今。私はあえて「こだま」で名古屋へ。チケットはドリンクつき。朝から缶ビール。本日の東京都内の業務終了を朝9時に決定。ウトウトして目覚めてもまだ掛川。のぞみと違って、空席も多いので快適快適。時間の贅沢たぁ、こういうものです。

しかしまぁよく歩いた。名古屋。

で、交通情報で聞く地名に出会うと「あ、ここか」となるのです。私も編集メンバーの一員として参加し、このRadiChubuにも関わる方々も執筆に関わったムック本「ラジオ読本2017」(洋泉社)では、畏兄・薬師神亮さんが「交通情報に出てくる地名、どんなところ?」という企画で関東地方の「交通情報頻出スポット」を探索しました。

それで、私も同じように名古屋市内をウロウロ歩き回ってみた次第。若宮大通に東新町、下街道。平安通に志賀本通。標識や看板を見て、ここかと思うのです。最初ラジオで聞いて、「メーニカン」ってなんだと思った名古屋第二環状道路も。やっと出会えた名二環。

餃子を求め彷徨う名古屋の夜

今は地図検索もストリートビューもあるけど、やっぱり歩いてみないとわからないのです。
「知らない横丁の角を曲がれば、もう旅です」いい言葉でしょ?
今、さも俺が思いついたかのように言いましたが、すみません永六輔さんの言葉です。もう1年が経ったんですね

で、知らない角を曲がってエライ目にあったのが今回です。

名古屋市内のある場所で、目当ての餃子店を探していたのですが、見つからない。改めて調べたら店を畳んだようだ。検索した住所は、ダイニングバーになっていたのです。
携帯を使わなかったという永さんには悪いが、こうなりゃスマホでタブレットでもなんでも使う。一瞬そのダイニングでいいや、と思ったけど、やっぱり餃子だ。しかも小雨も降ってきた。

そうなると、あてもなく彷徨うなんてかっこいいことは言ってられないのです。そもそも、腹が、減った。井之頭五郎状態。六輔から五郎だ。次は四朗か、ニン。いやそういう話じゃない。そもそも諸先輩を呼び捨てして、なんだお前は。すみません。

そうだ、大須に行こう。大須なら何度か足を運んでいるから僅かながら土地勘もある。俺は大須で餃子を食べる。なんの根拠もないけど大須できっと美味い餃子に出会える。再び歩き出す。あ、ここか、名古屋スポーツセンターって。

脳裏に流れるあのメロディー

大須の交差点手前、門前町通の角を入った路地でいい感じの灯りがいくつか見えました。
何の店かはわからない、餃子を出す店なのか。餃子だ餃子を探しているんだ。空腹も限界。焼き鳥、居酒屋、タコスと書かれた看板が見えて、今度はその店でもいいかと思うがやっぱり餃子だ。突き当たりを曲がると仁王門通。右折した路地の先に「餃子」の看板。ここだ。

へたり込むように店の椅子に座り、烏龍茶と餃子を頼む。以下、ここからは「孤独のグルメ」のサウンドトラックに準じます。1日歩き回ってわかったことは、永六輔と井之頭五郎は両立しない。知らない町の角を曲がっているうちに腹はどんどん減るのです。


河野虎太郎
放送作家。名古屋の宿泊先は広小路通沿いの某ホテル。客室の窓からは2つの放送局が見えた。再びかつての「広小路通を流れる深い川」の話を思い出したのです。

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