2017年5月11日(木)

お近くのドラマーがスティック回しに成功したら、明日は雨です。

丹野みどりの よりどりっ! / カルチャー

リスナーから送られた日常の素朴な疑問をその道のスペシャリストに伺うコーナー「これってキニナル」。
本日はこんな「キニナル」が届いています。

「こどもの頃、気象関係の本を読んでいた時に『川や海・池などで魚がバシャっとあがると明日は雨』と書いてありました。
『工場の煙突の煙が縦に上がると晴れ、横だと雨』とか『鶏が朝鳴くと晴れ、夕方鳴くと雨』とか『ツバメが低く飛ぶと雨』などいろいろ書かれていました。
これって本当のことなんでしょうか?」(Aさん)

というわけで、本日のテーマは「天気にまつわる言い伝え、これって本当なの?」
CBCアナウンサーで気象予報士の澤朋宏アナウンサーにわかりやすく解説してもらいました。

オモシロ観天望気あれこれ

こういった天気にまつわる言い伝えには、「観天望気(かんてんぼうき)」というれっきとした名前があります。
澤アナによると、観天望気はそれぞれの地域ごとに伝わっているもので、歌の世界でいうと民謡のようなもの。生き物・風・天気などの自然に絡むものを生かして、翌日の天気を予測する伝承であるということです。
いくつか挙げてみますと…

池で魚がバシャっと飛ぶと明日は雨。
ツバメが低く飛ぶと雨。
放し飼いの鶏が早く小屋に戻ると晴れ。
山に黒い雲がかかると雨。
安城(愛知県)で、カラスが名古屋の方を向いて飛び立つと晴れ。
同じく安城で、半生のそうめんが速く戻ると雨。
養老町でひょうたんがすべすべすると晴れ。
バンドのドラマーがスティックを回すのが成功すると雨。
テニスのコーチが球がよく飛ぶと雨。
ラーメン屋さんでおいしいスープができると雨。

かつて、えなりかずきさん司会の番組『そらナビ』で、東海地方の様々な観天望気を取材するコーナーを担当していた澤アナ。
よく耳にするものから、想像もつかないような意外なものまで、たくさんの観天望気が飛び出します。

ツバメが低く飛ぶとなぜ雨?

丹野みどりがまず気になったのは、リスナーさんからの質問にもあった「ツバメが低く飛ぶと雨」について。
「これは本当です」と断言する澤アナ。

ツバメが低く飛ぶと雨というのは、全国的にもよく見られる現象です。
ツバメのエサは小さな虫。
雨が近づくと湿度が上がってくるので、湿気が虫の羽にまとわりついて重くなり、虫は低いところを飛びやすくなります。
つまりツバメは、その虫がいる地面すれすれのところを飛ぶようになるという訳です。
ツバメが低いところを飛ぶ=虫が低いところにいる=湿気が高くなってきた=雨が近いよ、という図式が出来上がるのです。
これには丹野も思わず拍手。「へー!」と納得した様子。

鯉がジャンプするとなぜ雨?

「もっともっと!鯉がジャンプすると雨!」興奮した丹野はさらに欲しがります。

この観天望気は三重県のある料亭の女将から聞いた話、と澤アナ。
料亭の池の立派な錦鯉が、ザトウクジラのジャンプのように時々池から飛び上がって出てくると、必ず翌日が雨になるというのです。
この仕組みも、実はツバメと同じ理論だと言います。
実は雑食性の鯉。鯉の目線で見ると、普段は遠いところにいる虫が水面近くに飛んでくるので、ジャンプして飛び上がって来るという訳です。

このあと、「放し飼いの鶏が早く小屋に戻ると晴れ」「安城のカラスが名古屋の方を向いて飛び立つと晴れ」についても理論的に解説をする澤アナ。

次々飛び出す観天望気にテンションが上がった丹野は、思わず「だんだん澤さんが占い師に思えてきた!」と言い放ちます。
即座に「占い師じゃなーい!!占い師じゃなーい!!」と大声で否定する澤アナです。

自然の変化が観天望気を作る

そして「バンドのドラマーがスティックを回すのが成功すると雨」について。
成功するということは、ベタっとしていてスティックが空回りせず、手にしっかりまとわりつくということ。
それだけ湿度が高いということです。

今回紹介した中にもあったように、観天望気とは湿度・風・気圧の3つの変化を動植物の動きを通じて人が感じるものなのです。

ここで丹野から一つ疑問が出ます。
「これだけピンポイントで天気予報が出るようになった今、こういった昔ながらの言い伝えは廃れて行くのでは?」

これには「実はピンポイントの予報はあるようであり得ないんです」と澤アナ。
一人ひとりの頭の上の天気というのは、実はなかなか言い切れないもの。
ざっくりした予報は気象予報士が伝えますが、当てられるのは8割。
澤アナいわく、残りの2割、ピンポイントの天気を正確に予測するには観天望気が唯一の材料であるということです。

「なるほど、よくわかりました!スッキリしました!」と感心した様子の丹野でした。
(minto)

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