2017年4月24日(月)

名古屋ナレーター界の重鎮・江崎明さんが語るナレーションの極意

石塚元章 ニュースマン!! / カルチャー

さまざまな有識者の方から、21世紀を生き抜くための知恵を聞く「21世紀の賢者たち」。
今回は『イッポウ』(CBCテレビ)のナレーションなどでもおなじみ、ナレーター界の重鎮である江崎明さんにお話を伺いました。

そもそもナレーターってどういうお仕事?

江崎さんがある文献でナレーターの歴史について確認したところ、民放が始まる前、まだNHKだけ放送していた時代は、ニュース以外の語りもアナウンサーが行っていたのだそうです。

それが戦後多くの番組を作る中で、無機質ではない、さまざまな表現のリクエストに応える必要が出てきたため、喜怒哀楽を表現する語りが必要となったのです。

同じ文章であっても要求されるニーズによって、登場人物ごとに言い方を変えるか、ドキュメンタリータッチで1人称として語るか、言い方を使い分けないといけないのですが、その際に江崎さんは演劇の経験が役に立ったそうです。

ナレーション入門

江崎さんはこう語ります。

「番組宣伝やCMでは内容を聴いてもらうために、わざと音階を上げて煽った話し方をしているが、実は私たちが普段の生活でできている。それは、人に向かって怒る時の話し方である」

ただし、その話し方をしている時は必ずしも怒っている時とは限らず、本当に怒っている時は意外と静かな言い方なのだそうです。

確かに声を荒げて話すよりも、淡々と話す方が逆に怖く感じるということがありますよね。

江崎さんはさらに若い時から電車に乗って、車掌さんの観察やモノマネをしており、今も生活の中で様々な物を観察することで、声の表現に関する引き出しを増やしているのだそうです。
また、外食をする時でもわざと声を高くしたり低くしたりして注文するなど、普段からの遊びが役に立っているようです。

さらに、動物のアフレコなど、人間でないものを話す場合は、似ている有名人やイメージできる有名人を思い浮かべてモノマネするとのことです。

また、ナレーターで大事な心構えは、話している自分を客観的に見られるもうひとりの自分がいないと、しゃべりのバランスが取れないとのことです。
これは、さまざまな人を1人で演じ分けたり、ある人をイメージして話しているため、自ら演出家の役割を担う必要があるからだと思われます。

ナレーションで大事なこと

江崎さんは現在、中日文化センターで月2回「本の読み聞かせ講座」を開かれており、孫に本を読み聞かせたいという方や、図書館で読み聞かせのボランティアを行いたい方が多く受講されています。
半年間の開催であり、次は秋から開講するとのことです。

最後に江崎さんからナレーターを目指す方へのアドバイスをいただきました。

「自分はこの言い方やこのキャラクターをやれば誰にも負けないという物を持っていると良い。ただし、何を言っているか伝わらなければいけないので、滑舌が良くないとダメ。声がキレイかどうかはあまり関係がなく、分かりやすく表現できれば良い」
(岡本)

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