2017年12月2日(土)

火山が噴火すると飛行機が飛べなくなる意外な理由

多田しげおの気分爽快!! / カルチャー

『多田しげおの気分爽快!! 』、11月30日の「朝からPON」は「火山が噴火するとなぜ飛行機は飛べなくなるのか?」を取り上げます。
インドネシアのバリ島でアグンサンという火山が噴火しています。1963年以来の噴火だそうです。これでバリ島のデンパサールの空港が27日から閉鎖され、29日午後再開されました。

一般的に火山が噴火すると、かなりの広い範囲で飛行機が飛べなくなります。それは、いったいどういう理由でしょうか。科学コミュニケーターの本田隆行さんに伺いました。聞き手は多田しげおです。

火山灰がエンジンを止める?

–火山が噴火すると、火花をとばし、大量の火山灰が吹き上げるから、飛行機が飛べなくなるのでしょうか?

普通、灰は物を燃やしてできるものを想像しますが、火山灰は溶けていたマグマが固まったものです。すごく細かいもので、基本的に成分は石です。その中にはガラスの主成分であるものもたくさん含まれています。

飛行機はほとんどがジェットエンジンですが、これは空気を吸い込んで燃焼させ、後ろに吐き出して前に進みます。

火山灰が多いところを飛ぶと、エンジンの中に火山灰がどんどん入ります。エンジンの中は高温なので、火山灰のガラスの成分が溶けます。しかし、エンジンから空気が出るときは冷えた空気がでるので、そこで火山灰の成分が固まってしまいます。あっちこっちで目詰まりして、ついにはエンジンが止まってしまう恐れがあります。

だから、火山灰が空気中にあるところでは、基本的に飛行機を飛ばすのはやめようとなっています。

火山灰は小さく軽い

–火山灰はずっと空中を漂っているのですか?

火山灰は岩石なので最終的には重力で落ちてきます。ただ、空気の流れ、風などの影響でしばらくの間空気中に漂うことはよくあります。
また、非常に小さいので、非常に軽いということで長く漂うことがあります。

飛行機が飛ぶところを漂う

–上空どのくらいのところを漂いますか?

だいたい高度数千メートルから一万メートルくらいです。中にはもっと何万メートルにも吹き上がる時もあります。

–ちょうど飛行機が飛ぶ高度ですよね?

そうです。国内線、国際線は、8,000~10,000mを飛びますが、ちょうどそのあたりまで運ばれることが多いです。

ヨーロッパ全土で飛べないことも

–大規模噴火の場合はかなりの範囲に広がることが考えられますか?

火山の噴火の程度でその範囲が変わってきます。
2010年のアイスランドの火山の噴火ではヨーロッパ全域が飛べなくなってしまいました。

あの時、噴火の規模はその火山としては普通でしたが、風向きが悪かったです。ヨーロッパ全土に噴煙が流れ込んでしまったために、航空機を止めましょうとなりました。
飛んでいるところではよかったとしても、離着陸のときに火山灰の中に突っ込んでしまう恐れがあるので、広い国で離着陸の制限がかかりました。

火山噴火の怖さ

–今回のバリ島の火山の噴火は、まだ影響が小さかったのでしょうか?

噴煙がかかってくる可能性があるということでひとつの空港が閉鎖されました。場所、国によってはもっと多くの空港が閉鎖される可能性があります。
また、風によっては日数が長くなる恐れもあります。

「風に乗ってですから、とんでもないところで飛行機が飛べなくなることが起こるのが火山の噴火なのですね」と火山の噴火の恐ろしさに、多田は言及しました。
(みず)

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