2017年10月27日(金)

町工場が結集して作ったソリ「下町ボブスレー」

多田しげおの気分爽快!! / カルチャー

『多田しげおの気分爽快!! 』、リスナーツアーでお休みの多田しげおに代わって、10月25日は、いつもはお天気キャスターでおなじみの澤朋宏アナがパーソナリティを務めました。
「情報サプリメント」で取り上げたのは「下町ボブスレー」です。

来年2月開催の平昌冬季オリンピック。選手だけでなく、その競技で使う道具を提供する人も出場をかけて争っています。
その中のひとつが「下町ボブスレープロジェクト」です。
東京都大田区の町工場が中心となって。競技用の国産のソリを開発するプロジェクトです。

10号機ソリ完成!

この「下町ボブスレープロジェクト」は、2011年に始まり、今年で6年です。
平昌冬季オリンピックを目指すジャマイカチーム用のソリを作りあげて、先日お披露目をしました。6年の間に何度も改良を重ね、これが10号機となります。

どんな思いで「下町ボブスレープロジェクト」を続けていらっしゃるのか、このプロジェクトの推進委員会のゼネラルマネジャーで株式会社マテリアル社長 細貝淳一さんに澤が尋ねます。

プロジェクトへの思い

――そもそも2011年にプロジェクトを立ち上げた時の思いはどんなものでしたか?

「もともとポテンシャルの高い地域なので、ひとつのものを作り上げようという時、協業でやることはあまりなかったです。
オリンピックという夢の舞台、自分たちも運動能力があって出たかったという人もいました。が、結局自分たちは身体ではオリンピックには出られない。
けれども、作ったものをオリンピックに届けることはできる、という思いが少しずつ実感となり、人が集まってきたのではないでしょうか」(細貝さん)

改良につぐ、改良を重ねたソリ

澤がこの間の経緯を説明します。

「最初2社だったのが、いま200社ほどが関わるようになっています。
2014年のソチオリンピック日本代表のソリに採用されるよう目指しましたが、残念ながら不採用。その後、平昌五輪に向けて改良しましたが、それも日本代表としては不採用」

しかし、同時に海外発信をしていたところ、ジャマイカから「男子女子とも使わせてくれないか」と申し出があったのです。

「ずっと改良し続けて男女2台ずつ、4台のソリを製作しました。今回、元々アメリカ代表としてプレイしていた選手でジャマイカに帰化した女子のエース選手に、この人が出たら行けるという人がいます。その人用のソリはさらにスペシャルバージョンを作ったそうです」

風切る音を聞いた!

――いいソリか悪いソリか、音でわかるそうですね。

「速いソリは音が違います。これは会場で実体験して欲しいです。コーナー曲がって、人の前を通過する時に、ガーという金属音が大きいと、あまり伸びがない。シューという風を切るような音で金属音を消しているような感覚になるソリはとても速いです。
私たちのソリは5号機までしなかったが、6号機から考え方を変えて、10号機に至るまで、その音を聞くことができて、とても手応えを感じています」(細貝さん)

水曜アシスタントの桐生順子は「すごい世界ですね」と感服します。

本業以外に夢中になって得たもの

――本業ではないソリを作ることによって、どんな変化がありましたか。

「最初はオリンピックという大舞台に、憧れや期待を持って集まりました。しかし、プロジェクトを進めるにあたって、みなさん前のめりになってくれたのは、おそらく連携の大切さを非常に感じていただいたからだと思います。
1社だとできないものを10社でやると、100倍のパワーになることをすごく実感しました。私たち自身もいろいろなアイデアが得られ、水面下でいろいろな連携ができました」(細貝さん)

勝機はあるが、お金が足りない

――平昌オリンピックに出場するには、11月から始まるワールドカップに出て、ポイントを溜めなければいけないそうですが。

「正直模索中です。一番は目指しますが、世界はそんなに甘くないなというのも見てきています。ただチャンスがないかといったら、僕には『ある』と思います」(細貝さん)

澤は「先ほど話したアメリカから帰化した選手は、世界大会で3位に入ったことがある。メダリストになるチャンスは十分ある」と語ります。

ただここに問題があります。
ジャマイカには、いまワールドカップに行くお金が足りません。

そこで、大田区を窓口に寄付を募っているそうです。
詳しくは「下町ボブスレー」の公式サイトをご覧ください。

ジャマイカのボブスレーといえば、映画『クール・ランニング』(1993年)で有名ですが、「下町ボブスレー」も負けていませんね。
(みず)

アーカイブス

同じカテゴリー

|
facebook twitter hatebu line