2017年9月21日(木)

なぜカレンダーは曜日によって色が分かれているのか?

丹野みどりの よりどりっ! / カルチャー

日常にある素朴な疑問・気になって仕方がない「アレってなんで?」といったリスナーから送られた『キニナル』を、番組チームが調査し、さらに詳しい方々に教えていただくコーナー「これってキニナル」。

9/12は、カレンダーに関するキニナルです。あるリスナーさんから、こんなおたよりが届きました。

「私たちが普段見ているカレンダーは、平日が黒、土曜日が青、日曜日が赤だと思うんですけど、それって何か理由があるのでしょうか?」

そこで今回は「なぜカレンダーは曜日によって色が異なっているのか?」というキニナルについて、国立民族学博物館名誉教授 兼 吹田市立博物館館長 で 一般社団法人日本カレンダー暦文化振興協会理事長の中牧弘允さんに丹野みどりがお話を伺いました。

「日曜日が赤」の理由

そもそも日本では現在の多色刷りカレンダーは戦後に普及したもの。それ以前は主に白黒のカレンダーが出回っていました。

戦前は「引札暦(略暦)」といって商店の広告を兼ねたカラーの一枚物が多かったのです。
そこには日曜表という欄があり、何月の何日は日曜日ということがわかるようになっていました。

平日が黒、日曜日が赤という組み合わせは欧米にもかなり見られるもので、日曜日を赤で表示し、特別扱いをするのはキリスト教の伝統です。
日曜日が赤なのは、おそらくそれにならったものなのだとか。

「土曜日が青」の理由

店の名を入れて年末に配る「名入れカレンダー」の業界で、土曜日に青が登場するのは1960年代のはじめ。というのも半ドン(半日勤務)に対応するためでした。

1973年のオイルショックから以降は、自粛ムードの影響で土曜日を休日にする企業が増加し、カレンダー業界では1974年から土曜日が青の表示になりました。ちなみに学校の完全週休2日制は2002年からです。

さらに印刷機との関連もあるようです。
日本で土曜日に青が選ばれたのは不明ですが、印刷の4原色は赤、黒、青、黄です。黄色は視認性がよくないので、赤が日曜、黒が平日なら、土曜日は自然と青になったとも考えられています。
4色機の普及がそれを後押ししたかもしれないというのはカレンダー・メーカーの見解です。

世界のカレンダーの色づかい

ヨーロッパの昨今のカレンダーを見ると半分は平日が黒、日曜日が赤ですが、あとの半分はいろいろです。

例えば「日曜日は赤、平日は青」「日曜日は青、平日は黒」「土日は緑、平日は黒」「土日は青、平日は黒」「日曜日は黒、土曜日は青」のような組み合わせがあります。
アメリカでも日曜日を赤にしないものがあります。ということは、欧米では「日曜日が赤」という掟はもはや大きく崩れているということになります。

他の地域を見てみると、例えば東アジアの中国、台湾、韓国、北朝鮮では、日本と同じように「日曜日は赤で平日は黒」というのが基本です。

ブラジルは日曜日の赤が圧倒的ですが、土曜日は黒で、青にしていません。

またユダヤ教の場合、土曜日が安息日なので、平日とは色が異なります。日曜日は平日と同様の扱いです。

イスラーム圏では金曜日が集団礼拝日なので赤で表示されます。土日は色の上では平日扱いです。

中国では、仏暦と道暦をみるとすべて黒で、宗教の祭日だけが特別の色となっています。

韓国の仏教寺院のカレンダーでは平日は黒、日曜日が赤ですが、旧暦を青で表示しています。

このように世界のカレンダーを見てみると、曜日によって色づかいはまちまちで、その理由としては宗教が少なからず関わっていたのですね。
(ふで)

アーカイブス

同じカテゴリー

|
facebook twitter hatebu line