2017年9月19日(火)

元祖熟女セクシー女優・川奈まり子、今度は〇〇を丸裸に!?

北野誠のズバリサタデー / カルチャー

話題の本の著者や、話題の人にインタビューするコーナー「ズバリこの人に聞きたい」。

9/16のテーマは「奇譚探偵」。
奇譚(きたん)とは「珍しい話・不思議な話」という意味で、奇譚探偵とは、そういう話を探っていく人のことです。

ゲストは、今年5月に発売された『迷家奇譚(まよいがきたん)』(晶文社刊)の著者で、元セクシー女優でもある作家・川奈まり子さん。電話でのご登場です。

熟女ブームの先駆け

『迷家奇譚』は、川奈さんが実際に体験したり耳にしたりした不思議で珍しい話を集め、その背景を探ったものです。
川奈さんは、著書で自ら「奇譚探偵始めます」と記し、世の中の怪異を探っています。

さて、この川奈さん。実は、パーソナリティー・北野誠とは以前に何度かテレビ番組で会っています。
1994~2002年までテレビ朝日系で放送されていた『トゥナイト2』。お色気関連も扱っていた深夜の情報バラエティ番組で、北野はレポーターとしてレギュラー出演していましたが、そこに川奈さんも何度かゲスト出演していたのでした。

当時の川奈さんは、一般向けの言い方でセクシー女優。つまり、AV女優です。

1999年に溜池ゴロー監督(現・夫)のもと、32歳でAVデビューした川奈さんは、その後の熟女AVブームの火付け役となりました。
その頃はよく取材させてもらったものの、話すのはそれ以来だという北野。AV女優を辞めたのは知っていましたが、急に本を出版して驚いたといいます。しかも現在北野誠のフィールドと重なる怪談系。

元々はフリーライターでした

そもそも川奈さんは、AVデビューする前はフリーライターをしていました。女優時代もずっとコラムを書いていたそうです。
女優を辞めた2004年の3月以降もコラムの連載があったという川奈さん。そこで本を出す話もあったのですが…。

「セクシー女優をやってた間に、フリーライター時代のようにはなかなか書けなくなってしまって、腕がなまったなあと思って。それで、小説教室に通ったんですよ。そこで、前から好きだったホラー小説や怪談のようなものを書いていたんです」

そうしたところ、編集者から声がかかり、小説家としてデビューすることになったそう。
セクシー女優時代に撮った写真で、使われなかったカットが出版社に結構残ってたということで、それを表紙にして最初は官能小説家でデビューした川奈さん。結局10作品以上出版していくのでした。

その後、初めて官能小説以外のものを書いたのが2014年。廣済堂文庫の『赤い地獄』という、ホラー小説の短編集です。
これを書くにあたり、川奈さんのストックだけでは1冊分には話が足りないということになり。
「じゃあ、足りない分は実話怪談書いて埋めてみたら?」と編集者から言われたのがきっかけで、実話怪談や奇譚を書くようになったのだそうです。

急に出版したわけではなく、女優引退後は執筆活動を続けていて、途中から怪談系にジャンルを広げていったわけですね。

奇譚探偵ナイトスクープ

普通なら、怪談や不思議な話の類は、ただ怖いだけで終わります。
しかし川奈さんはそこから更に、その話のバックグラウンド(背景)を探っていくのです。
なぜそのように掘り下げていくのでしょう?本人が分析してくれました。

「まずひとつは、フリーライター時代にルポルタージュのようなものを書いていたので、その手法を使っているからでしょうね」

ルポルタージュとは、取材を通して事実を客観的に伝えること。なるほど、『迷家奇譚』は“オカルト・ルポ”という売り文句になっています。

「もうひとつは、中国の古代の説話文学を研究していた父の影響が大きいですね。フィールドワークをやっていたので」

フィールドワークとは、現地に行って調査対象を直接観察したり、聞き取り調査したりすること。
川奈さんの父親は、不思議な説話があると「その背景にきっと何か出来事があったんじゃないか」というのを探っていたのだそうです。
川奈さんが、怪談や奇譚にも同じことがあるのではと思うようになるのも当然ですね。

「私、性格が悪くてですね。せっかく人から怖い話を寄せられても『えーっ、それホントに信じちゃっていいのかな』と、この話には何かウラがあるんじゃないかと思って。そのお話が起こった場所とかを調査するんですよね」と、自虐的に話す川奈さん。

そうすると、そこには何か秘密が隠されていることが多いというのが、だんだんわかってきたといいます。

名探偵キタン

『迷家奇譚』には「 鍵付きの時代箪笥(タンス)」という話が載っています。ネタバレになるので詳しくは言えませんが、骨董品のタンスを買ったら、女性の霊がとりついていて、ある引き出しになぜか異様に固執しているという内容。

本を読んだ北野はこう感想を語ります。

「タンスの話なんか、怪談としてもすごくよくできてるんですね。そのタンスにまつわる女の幽霊が出てきて、固執していた引き出しを使ってしまったばかりに…という話なんやけど。
そのタンスのバックグラウンドを川奈さんが探っていくことで、なぜ固執していたのかとか、いろいろ繋がりがわかっていって。観点が違ってすごい新鮮やと思いましたね。
ある種の民俗学的というか、『遠野物語』とかと同じような感じで、探る度にどんどん深くなっていくんですよね」

『遠野物語』とは、民俗学者・柳田國男が書いた、岩手県遠野地方の説話集。日本の民俗学に多大な影響を与えました。
川奈さんも、怪談・ホラー文学に影響を与える存在になるかもしれません。

そのスタイルについて、改めて川奈さんが自己分析します。

「元々私が、あまり実話怪談というものを読んだことがなかった、というのがあるんですね。怪談に詳しい北野さんに言うのは申し訳ないんですけど(苦笑)。怪談的な世界は好きで、映画などはよく観るんですが、本は読んでなくて。
だから、一般的な怪談のスタイルに寄せて書くというのを知らず、自分がよく知っているノンフィクションやルポルタージュに近い手法で書いたという事情があります」

昔は自ら裸になっていましたが、今後は奇譚のバックグラウンドを裸にしていく、川奈まり子さんなのでした。
(岡戸孝宏)

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