2017年9月7日(木)

道路標識のデザインは誰がどう決める?

丹野みどりの よりどりっ! / カルチャー

日常にある素朴な疑問・気になって仕方がない「アレってなんで?」といったリスナーから送られた”キニナル”を、番組チームが調査し、さらに詳しい方々に尋ねるコーナー「これってキニナル」。

9/5は、踏み切りで電車が通過するのを待っている時、ふと道路脇の標識が気になったという方から寄せられたキニナル。
道路標識のデザインってどういう風に決まるのだろうと思ったそうです。

そこで、今回は「道路標識のデザインは誰がどのように決めるか?」というキニナルを解決していきます。
このキニナルについて、株式会社日本パーカーライジング広島工場 セーフティファシリティーズ事業部の六箱義則さんに伺いました。

道路標識の種類

六箱さんがお勤めの株式会社日本パーカーライジング広島工場は、道路標識板やそれを設置するための柱などと、道路の安全施設を製作・設計している会社。今年の10月で創立77年になるそうです。
社名に「広島工場」とあるように本社は広島にありますが、全国的に製品を納めているそうです。

さて、六箱さんに伺ったところ、道路標識は大きく分けて次の4種類があるとのこと。
案内標識・警戒標識・規制標識・指示標識です。

まず「案内標識」は、行き先と方向を示した青い下地に白文字で書いてあるものや、高速道路での緑色の下地に白文字などのものです。国道番号などもそうです。目的地までの方向や距離などを示しています。

「警戒標識」は、黄色でひし形の中に注意を促す絵、交差点ありとか、通学路ありとかのものです。運転する上で注意すべきことを示しています。

「規制標識」とは公安委員会、警察の関係で設置されるものが主で、駐車禁止や速度制限などです。わかりやすく言えば、守らないと罰金などが科せられる標識です。禁止・規制・制限などを示しています。

最後の「指示標識」とは、五角形の横断歩道の標識が一番わかりやすいと思います。通行する上で守るべきことを知らせるものです。

道路標識のデザインを決めるのは?

さて本題です。道路標識のデザインは誰が決めるのか?

このうち「規制標識」や「指示標識」など警察関係のものは公安委員会、警察庁などが決め、全国で統一されています。
デザインが変更されることはあまりありませんが、例えば今年の7月から「止まれ」の標識には”STOP”という英語表記を追加することに変更となっています。

「案内標識」や「警戒標識」は道路を管理している道路管理者が設置するもので、これらのデザインや内容についてはある程度の基準に基づいて決定されます。

例えば、国道ですと国土交通省、県道や市道であれば各県または市町村が決定します。
法律でいうと国が定める「道路標識、区画線及び道路標示に関する命令」、いわゆる道路標識令によって、様式や設置基準が定められています。

デザイン決定の過程

公安委員会の標識について、今回「止まれ」の標識が変更になりましたが、これは警視庁や警察庁と標識に精通している人たちによって委員会が開催され、検討を重ねて決定されたそうです。
現在、全国で約170万本の「止まれ」標識が設置されており、今後は順次「STOP」の入ったものに変わっていくようです。

案内標識などは1枚1枚がすべて内容が異なるため、道路管理者が行先の選定などを行い、基準にのっとって設計・デザインされます。

また、国土交通省や道路管理者、自治体、警察署には「標識意見箱」という標識BOXが設置されているそうです。
一般の方の意見を反映させようという目的で設置されているので、気になる方は是非活用してみてはいかがでしょうか?

具体的な形として道路標識が現れたのはいつ?

六箱さんによると、明治以前より「道しるべ」としての石柱や立て札などが設置されており、日本で最初に統一されたデザインによる道路標識が設置されたのは大正時代とのこと。

大正時代、道路交通の乗り物として普及した馬車や自動車による事故も起こるようになりました。
そこで交通の円滑を図るため、案内・警戒標識の2種類において、日本全国統一の道路標識が制定され、行先案内や注意を記した看板が設置されるようになりました。

その後、最初に紹介した4種類の標識がわかりやすいデザインとなったのは昭和38年頃です。

各国の標識事情

ちなみに世界共通の道路標識はあるのでしょうか?

世界の標識としては大きく分けて、欧州様式のものとアメリカ様式のものがあり、また、国連標識もあるそうです。

アメリカの標識は「警戒標識」の形状がひし形です。
欧州の標識は丸と三角が主なデザインです。

日本では昭和38年頃に、アメリカ様式と欧州様式、国連標識から良いと思われるものを参考に決定されました。
例えば「止まれ」の標識はアメリカ・欧州・国連標識では八角形ですが、日本では現行の逆三角形が仕様になっており、国によって形状やデザインが異なるのが現状だそうです。

勝手に標識は立てられない

言うまでもなく、標識を立てる場所は公共の場所。
道路を管理している道路管理者か交安委員会ですので、勝手に立てることはできません。
標識のみならず、看板でも勝手に行動に設置することはできません。

私有地なら設置は可能ですが、運転などに支障をきたすような内容は出来ないと思います、と語る六箱さんでした。
(ふで)

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