2017年12月22日(金)

丸栄が閉店決定。これからの栄エリアはどうなる?

多田しげおの気分爽快!! / Chubuネタ

12月18日、名古屋市中区にある丸栄百貨店が、来年の6月30日で閉店すると正式に発表しました。

今後、周辺ビルを含む跡地の再開発も見込まれているようですが、次々と高層ビルが建ち並びリニア新駅など活気付く名駅エリアに比べ、ますます栄エリアの元気がなくなるという声もあります。

12月20日の『多田しげおの気分爽快!!』では、これからの栄エリアについてCBC論説室の後藤克幸解説委員が語ります。

家康の時代からある老舗

今回閉店を発表した丸栄は、江戸時代の1615年に創業した十一屋呉服店がルーツです。

あの「関ヶ原の合戦」が1600年ですから、その15年後にもうお店を始めていたわけです。
江戸時代創業というお店は時々聞きますが、江戸時代は1868年まで265年間続きます。
丸栄の場合は江戸時代の初め、まだ徳川家康が生きていた時からあった呉服店です(ちなみに家康は翌1616年没)。

丸栄の栄枯盛衰

戦前の昭和18年、十一屋呉服店は「丸栄」という名前の百貨店として名古屋にオープンします。店名には「栄の地で丸く栄える」という意味が込められています。

戦後は、進駐軍の土産物売り場などのアイデア商法がヒットし、その後映画館を設け、ホテル業にも進出しました。現在の名古屋国際ホテルは、もともと「観光ホテル丸栄」 という名前でした。
こうして丸栄は順調に発展してきた老舗デパートの一つとなります。

しかし時が経ち、他店との競争が激化、さらには栄地区が名駅地区の勢いに勝てず、来年の6月30日で閉店となります。

栄は名古屋の中心だった

「私が名古屋に来た40数年前は、『名古屋の繁華街は栄』というイメージでした。その時によく言われたのは『昔、大須がすごかったんだけどねえ。今は栄だよね』ということ。当時の名古屋駅の辺りは微妙な雰囲気でしたよね」と当時を振り返る多田しげお。

栄エリアには丸栄の他に、いまも老舗中の老舗百貨店・松坂屋もあります。
現在三越となっている栄交差点角には、「オリエンタル中村(屋百貨店)」がありました。
当時の栄は、デパートの集積地として名古屋のショッピング街の中心的な役割を担っていた場所でした。

さらに地下鉄東山線が1957年、名城線も1965年に相次いで開通。その2路線が栄で交差して、交通の面でも名古屋の中心地となったのです。

名駅ビッグバン

1980年代から90年代、栄エリアの南にはパルコが開店、松坂屋は南館をオープン。さらに矢場公園近辺にはナディアパークも出来て、栄エリアは中部地方最大の商業エリアとなりました。
しかし2000年になると、名古屋駅の改築とともにJRセントラルタワーズと名古屋高島屋がオープンしました。これは「名駅ビッグバン」と言われています。

ここから名駅エリアの進撃が始まります。ミッドランドスクエア、ルーセントタワー、そして地元の人には馴染みの深い大名古屋ビルヂングも建て替えられ、次々に高層ビルが立ち並び、商圏としても栄エリアを凌駕していきます。

「高層ビルですから、ショッピング街プラス上はオフィスピルとして再開発されています。そこに、どんどん企業が入ってくる、人がいっぱい来るということです」(後藤委員)

「栄には今後何か計画はあるんですか?」との多田の問いに、「名古屋市もいろいろと考えているようですけども、状況的には2027年になると名駅にはリニア中央新幹線も来て不利な状況ですわ…」と力なく答える後藤委員。

復活のヒントは

このまま名駅エリア一人勝ちの状況が続くのでしょうか?

「ある広告代理店が行った市民アンケートの調査結果がありまして、この結果に栄地区がこれからどう生きてくかのヒントがあるような気がするんです」と後藤委員。

そのアンケートによると、名駅はビジネスパーソンが多いイメージ。それに対して、栄は若い人が多いイメージ、という結果でした。
利用する時についての質問では、名駅は「映画鑑賞」が50%近く、栄は9%。
しかし、街歩きをする時に選ぶのは?という質問では、栄が70%近く、名駅は20%ぐらいでした。

「この結果から言えることは、久屋大通公園やセントラルパークなどの広い公園スペースがあって、そぞろ歩きをしながらショッピングをしたり、お祭りやフリーマーケットなどのイベントをする。それが栄の魅力だということです。
それに芸術文化センターがあって、大掛かりなコンサートや美術展が開かれる。これは、まさに街歩きの一つの拠点ですよね」

高層ビルの建設でオフィス街、ショッピングエリアとして発展する名駅に対し、栄は若い人が遊べる、街歩きができる、そんなエリアにすることで発展していけるのでは?とアンケート結果から読み取れます。
今後の栄エリアが復活するためのヒントは、ここにあるのかもしれません。
(尾関)

アーカイブス

同じカテゴリー

|
facebook twitter hatebu line